「生き物」と「物」の違いはなにか?
車は当てて凹めば、凹んだままだ。
人はどうか?
当たって体に穴があけば、そのままだろうか?
人の体を物のように考えていれば、何もしない事が治療になるとは
考えられない。
これは、放置ではない。
工夫でもない。
自然なことです。
自然のあり方を観ていれば、
「作る」があり、「壊すが」あるのです。
両方あってバランスがとれているのです。
「作る」ばかりでも、「壊す」ばかりでも成り立たない。
壊れかけたものは速やかに壊し、
新しいものを作る。
作るは壊れるの因になり、壊れるは作るの因になり
そして、それらを繰り返す。
人の体も自然の一部です。
壊れることがないことだけがよいという考え方では
この体を上手に使えない。
このように言えば、
「病菌が体を壊すのでは?」と考える人もいるが、
「病菌が病菌になるのは体が弱っているからである。」
そのように野口先生の著書にある。
膀胱カタルや大腸カタルの原因としての大腸菌が、
大腸内においてビタミンKの製造を手伝うように他の病菌が
病菌になるのは、体によるということだ。
それを考えずに菌を殺すことだけを考えているとどうなるか?
「治療というのは、生きることが溌剌(はつらつ)になるために行われるべきである。」
養生と称してビクビク萎縮し、死ぬまいと焦って苦しまないようにいろいろなことに
気が付いていければと思います。