Netflixで配信されているペーパーハウスを一気見していろいろと気付きなどあったのでメモとして残しておきます。
ペーパーハウスは2017年~2021年まで放送されていたスペイン制作のドラマシリーズです。
おすすめにずっと出ていたので気になっていたのですが、スペインの作品を観たことがなかったので「どうなんだろ?」と思っていたのとエピソード数がめっちゃ多かったので時間がかかるし見始めてつまらなかったら時間の無駄になるなあと思って躊躇してたのです。
結果的にまじで観て良かった!
めっちゃ面白かった!!
めっちゃおすすめする!!
リメイク版でコリア版もあったので、どっちを見るか迷いましたが(韓国作品大好きなので)、でもオリジナルが面白いからリメイクされたわけだし、やっぱオリジナルを観ようと思ってスペイン版を観ました。
最初は聞きなれないスペイン語に違和感があったんですが、
スペイン版を観た方が絶対いい!とおすすめさせて頂きます
やっぱりヨーロッパなので背景や建物とても綺麗、そしてラテン系の音楽が明るくて悲しくて物語のカギにもなってくるからです…!
1話を見始めた時は、強盗の話だと分かって、え、好きじゃない。どうしよう
と見続けるか悩みました。私自身、そっち側の人の気持ちが全く分からないのでたとえ創作であっても共感できないと思ったんですよね。
事実、共感できる人物がほんとに少なかったし、クズがめっちゃ出てくる
↓↓こっからネタバレっぽいところもあるので注意!
※ちなみに強盗団はみな互いを世界の都市名をコードネームとして呼び合うのですが、主人公はなぜか「トーキョー」ですでも、批判的な意味はなさそうで、全話見終わってみて、スペインは親日なのかな?という印象です。過去の回想シーンでトーキョーは日本に行ってみたい発言をしてるし、サムライに敬意を見せています。
※ちなみにちなみに、コリア版も2話まで観たのですが、主人公は同じく「トーキョー」なのですが、トーキョーにした理由を他のメンバーに問われた時、「だって悪いことするんでしょ」と余計なセリフが加わっています。これはちょっと嫌悪感を抱きましたね。オリジナル版にはないのに。
私も過去に悪人を題材にした作品を書こうと思ったことが何度もありますが、私の中に悪人の引き出しがないのでどういう経緯で悪に手を染めたのか、全く想像がつかないんですね。まず共感できないから、理解できないんです。そういう人種らが。
ただ、見続けているうちに心が変化していったんです。私の中には全くなかった感情です。
強盗をしている彼らは、みな、そうしたくてそうなったわけじゃないってこと。
社会になじめない人、稼いでも稼いでも生活が貧しい人、親が強盗だった人。
だとしても悪い事せず生きている人の方が多い。
そう思って100%理解できないと思っていたけれど、もし私が彼らと同じ境遇だったら?生まれた環境が最低最悪だったら?影響を受ける人達がみんな悪人だったら?働いても働いても搾り取られるだけ、裕福に暮らせるのは富裕層だけ。死ぬまで労働者として生きるしかない運命だったら?私も強盗になる世界線はどこかにあったかもしれないと。
人間は自分が経験したことしか語れないし、他人の人生は分からないし、いま考えている思考が常識だと思ってしまうけれど、一つでもボタンを掛け間違えるようなことがあれば、そういう生き方を選んでいたかもしれない可能性はゼロではないと。
それに気づいて、他人は自分の投影であることがようやく腑に落ちてきた気がします。
悪人はそれが「悪」であることを気付かせるために存在している。さらにいえば「悪」とジャッジしているうちは「善悪」は存在しつづけるってこと。だからといって強盗を受容しているわけではないよ。人類の行きつく先はそこではないと思うから。その過程の上で必要だったってだけのこと。
なんか書いてみたら陳腐な文章だな
語彙力なさすぎた。
でも、こういった感想でも必要な人がいるから書き留めておいた方がいいとのメッセージを受けたので書いておきます。
話もどりますが、作品内でも強盗たちはそういった社会や政府にうっぷんがあった人、はじかれ者たちのヒーローになっていきます。
一番好きなのは教授です
彼は言い出しっぺなので一番の悪ではあるのですが、根は誠実で、嘘をつかない、約束を守る、相手をリスペクトしているというところがただの悪人ではなく、人として好きです。彼の発言は仲間たちの肯定感を高めます。私の信念とも共通します
(警察を欺いているのは嘘をついているのではなくトリックです)
あとナイロビも好き
パート2まではテレビ放送で、パート3からは
Netflixのオリジナルのようですが、ここから突っ込みどころ満載でちょっと路線がずれていく感じです。内容がない、セリフに意味がないシーンも結構あるし(テレビシリーズはすべてに意味があった)、心理戦ではなくドンパチが多すぎる…。デンバーはバカで愛嬌のある男だったのに単なる幸せボケなへりくつ男になってたし。登場人物が増えすぎて、まとまりがつかなくなったのかな。ラケルと教授の対立が好きだったから、ラケルの頭脳戦ももっと生かして欲しかったな。彼女も単なる強盗一味、教授信仰者の一人みたいになって小さく収まってしまって残念な感じ。
ラストの大どんでん返しは、教授も騙されたけど私も騙されました
(金を盗まれたとこ)伏線めっちゃ張られてたのに気づかなかった…!!
あと、パート3からベルリンがめっちゃ出てきたけど(回想シーンで)彼がこの作品内で一番嫌いで一番理解できない人なんだが、スペインではかなり人気があったキャラらしい。本編完結後にベルリンのエピソードが出たくらいだもんね。
長くなりました。
ということで感想を忘れないために書き留めました。
あくまで自分用メモです。
レジスタンスを起こせ~~~~!!!!