欧米に憧れ、正義に憧れ、スパイに憧れ、007に憧れた。 | 宮脇 流の「昭和を話そう」 ( BOSSのブログ)

宮脇 流の「昭和を話そう」 ( BOSSのブログ)

70年代や、あの時代に輝いていたアレやコレや。
クリエイティブディレクターが語る、「思い出のエッセイ」です。

007

子供の頃、スパイに憧れた。スパイがなんだかよくわからないまでも、暗号の解読や秘密兵器を操るということはよく知っていたし、なにしろ日本語に訳した時の" 諜報部員"というコトバの響きにシビレた。当時、大人気だったTV番組「スパイ大作戦」の影響もあったけれど、1967年に公開された映画「007は二度死ぬ」で日本が舞台となり、初めて日本人のボンドガール(浜美枝)も登場し、世の中は大騒ぎ。スパイは、日本でも市民権を得て、子供の間では憧れの職業? の一つにさえなっていたのだ。写真のレコジャケは、007の第3作「ゴールド・フィンガー」で流れたジェームズ・ボンドのテーマ曲。ジョン・バリー(楽団)のこの曲を聴くと、あの頃の自分とカッコ良かった頃のアメリカが甦る。私の中でジェームズ・ボンドと言えば、もちろん初代のショーン・コネリー。強く、逞しく、ユーモアあふれるその存在感は、冷戦時代の正義に満ちたアメリカそのものだったからだ(ショーン・コネリーは英国人なんだけど)。太く濃い眉と胸毛、そして大きなガタイ。そう言えば、70年頃に発売されて大ヒットした文具「スパイメモ」にも、太く濃い眉のスパイの姿が描かれていた。子供がスパイに憧れるなんて、今ならどうかと思うけれど、あの頃の正義感というものだけは、なんだか失いたくはない。

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