こんにちは。
カナダ人と国際結婚をしているゆびです。
5歳娘(通称ちびゆび)は、今学期からインターナショナル幼稚園に通っています。
そこで、IB(国際バカロレア)プログラムについての勉強会に参加しました。
IB(国際バカロレア)については、文部科学省のHPに整理されて載っていますので、リンクを貼っておきますね。
簡単に、文部科学省の説明を抜粋します。
1 IB(国際バカロレア)とは
国際バカロレア機構(本部ジュネーブ)が提供する国際的な教育プログラムのこと。
国際バカロレア(IB:International Baccalaureate)は、1968年、チャレンジに満ちた総合的な教育プログラムとして、世界の複雑さを理解して、そのことに対処できる子供を育成し、子供に対して未来へ責任ある行動をとるための態度とスキルを身につけさせるとともに、国際的に通用する大学入学資格(国際バカロレア資格)を与え、大学進学へのルートを確保することを目的としてつくられました。
現在、認定校に対する共通カリキュラムの作成や、世界共通の国際バカロレア試験、国際バカロレア資格の授与等を実施しているそうです。
2 3歳から19歳までが対象!
国際的な視野を持った人材を育成するため、子供の年齢に合わせて下記の教育プログラムを提供しており、平成29年6月1日現在、世界140以上の国と地域で4,846校において実施されているそうです。
- プライマリー・イヤーズ・プログラム(PYP) 【1,509校 (国内:22校)】
3歳から12歳を対象とし、精神と身体の両方を発達させることを重視したプログラム。どのような言語でも提供可能。1997年設置。
- ミドル・イヤーズ・プログラム(MYP) 【1,398校 (国内:14校)】
11歳から16歳を対象とし、青少年にこれまでの学習と社会のつながりを学ばせるプログラム。どのような言語でも提供可能。1994年設置。
- ディプロマ・プログラム(DP) 【3,209校 (国内:33校)】
16歳から19歳を対象としたプログラムで、所定のカリキュラムを2年間履修し、最終試験を経て所定の成績を収めると、国際的に認められる大学入学資格(国際バカロレア資格)を取得可能。原則として、英語、フランス語又はスペイン語で実施。 1969年設置。
- キャリア関連プログラム(CP) 【136校(国内:-校)】
16から19歳を対象として生涯のキャリア形成に役立つスキルの習得を重視した、キャリア教育・職業教育に関連したプログラム。一部科目は英語、フランス語又はスペイン語で実施。2012年設置。
3 実際にはどのようにを学んでいるの?
大きな特徴は、知識詰め込み偏重や暗記重視からの脱却です。
私が子供の頃は、学校で教わったことを覚えて、それをテストで回答できれば点数が高くなり、評価が上がるというものでした。私の友人でイギリス式のスペルを書いたらバツをつけられた方もいるくらいです。
でも、インターネット社会のこの時代。知識がいくらあったって、頭に入れられる容量はスマホやパソコンにはかなわず、ほしい情報を調べられる力やその情報について精査できる力が求められているわけですよね。
で、このIBプログラムは、以前の国語や算数、社会や美術といった枠にとらわれないそうです。例えば、自転車があったとしましょう、そうしたらそこから何が学べるかを考えるわけです。自転車の絵を描く子供もいますし、自転車が動く原理について調べる子供もいますし、自転車の歴史について調べる子供もいるかもしれません。ひとつひとつの科目で得た知識が途切れ途切れで頭に入るのではなく、横断性をもつわけです。
4 人間育成で気をつけていることは?
まず私が引かれたのは、他人を気遣い、他人と協力し、他人とうまくコミュニケーションをとりながら物事を前に進める力を育むという点です。さらには、自分で考える思考能力を育成し、メディアなどからの情報にも疑問の目を向ける素地を育みます。
そして、IBにおいては、理想の学習者像(IB learner profile)というものがあります。これは、IBプログラムでは、人類共通の人間らしさと地球を共同で守る心を知り、平和でより良い世界を気づくために貢献する、多様な視野を持つ人間の育成を目指しているので、学習者に対して10の目標を掲げています。
- 探求する人
- 知識のある人
- 考える人
- コミュニケーションができる人
- 信念を持つ人
- 心を開く人
- 思いやりのある人
- 挑戦する人
- バランスのとれた人
- 振り返りができる人
この10の目標についての解説は、また別の記事で載せようと思います〜。
ちなみに、文部科学省でもきちんと認知をし、IBを取り入れている学校も掲載しているみたいですね。
気になる方はリンク先をご覧ください。
で、このIBプログラムの10の目標は、できたことに着目し、できていないことに対しては特に取り上げないそうです。教師ができている子供をたまたま目撃したら、その場で写真のメダルとトロフィーをあげるようです。
<2019年10月追記>
このメダル等の取り扱いは、
先生によっても異なります。
また、幼いときはあったのですが、
学年が上がるに従ってなくなるようです。
昨年、担任の先生に聞いてみたところ、
「理想の学習者像を念頭には置いているけど、
メダルなどをあげてしまうと、
子どもたちがもらうことを目的に
動いてしまうので、
私は報酬をあげてはいません」
とおっしゃっていました。
私の学びとリンクしていて、なるほどです。
とにかく、目が離せないプログラムです〜。
【参考記事】
日経DUAL