手まねき | さとこのチカラ

手まねき

さとこ が就職した時の話です。


私達は学校で同じゼミではありましたが、特に付き合うわけでもなく知人程度の仲でした。

やがて就職活動を経て私は東京の会社に、さとこ は関西の会社に就職したんです。


さとこ は東京生まれの東京育ちでありましたので、最初に関西のその地に行った時、不慣れから非常に
戸惑いまして、寂しさからか夜になるとゼミ仲間に電話をかけていました。


私もその中の一人だったわけです。

最初に電話を受けたのは、それぞれが就職してから一ヶ月後くらいだったと思います。


「どこにいるの?」


そんな出だしで会話が始まりました。

「京都に近いところで、近くに湖がある所。あまり家とか無くて夜になると暗いんだよ。。」
「女子寮が無いから、家族向けの社宅に一人で住んでる。。」
「まだ、布団とか簡単な家財しかなくて、部屋の中がガラ~ンとしてる」

私は、

「え?湖のある所? もしかしてそこは、母方の爺ちゃん婆ちゃんが住んでいたところに近いよ」
「その街なら何となく分かるから、もし何か分からない事があれば電話してきなよ」

その街は、母方の爺ちゃん婆ちゃん(岸本 家)の街から電車で3駅ほどのところでしたので、
幼少の頃から馴染みのある地域でした。


それからは、次第に電話が増えていき、、、(中略)、、、現在に至る です。


その社宅ですが、築30年は経っているのでは?と思うほど古く、また若い女子一人で住むには何とも広
く、不釣り合いな部屋でした。

その頃には さとこ は ある程度の霊感をもっていましたので、その部屋での様々な怪奇現象に悩まされて
いたんです。


→ 止めたはずなのに、家に帰ってみると風呂釜に水が満水になっている

→ 夜中に突然部屋のガラス戸が激しく振動し音を出す

→ 寝ているとしょっちゅう金縛りにあう

→ 夜中にバキッバキッとすさまじい音がし、いつのまにか畳の下の板敷きが折れている

などなど、、

初めて全身の毛が「逆立つ」感覚を味わったようです。


ま、そのような怪奇現象は「初歩段階」であって、どちらかというと前述の、、



「母方の爺ちゃん婆ちゃん(岸本 家)の街から電車で3駅ほどのところ」



これが、実は今となっては大きな意味を持っているのでした。

婆ちゃん曰く、


「さとこ さんがどんな人なのか、岸本家の皆でみたいから、この街の近くに呼んだ」

「しん ちゃんにふさわしく、また将来にわたり守ってくれる 力 があるのか見させてもらった」



さとこ と私は 当初、結婚の意思なんか無かったです。

どちらかというと「何で結婚したんだろう?」 とずっと思ってた方です。



でも実は 岸本 家 の「策略」だったようですね。

なんかスゴい事するな~って今でも思いますよ。


何ソレ?って感じです。







多くの皆様にご理解頂きたくランキングに参加しています
よろしければクリックお願いします

人気ブログランキングへ

人気ブログランキングへ