私も来た道 | たかがピアノされどピアノの日常

たかがピアノされどピアノの日常

埼玉県戸田市のピアニスト伊集院紀子の毎日

骨折用に処方された炎症止めのおかげで家にいる分には殆ど痛くなくなりましたが、強い薬なのか、胃薬も処方されたにもかかわらず胃が痛いです。


病は気からとはホントによく言い当てていると思いますが、ヒビくらい入ってるかも?と思っていた時は痛くても躊躇なく出かけてましたけど、折れてると分かってからはなんだか本当に怪我人気分になってしまい閉じこもってます。出歩くなと言われたせいもありますけどね、、。


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昨日のレッスンで、ベートーヴェンのソナタ13番の1楽章をやってたんですが、最初の一段がとても大事なので、どういうタッチを選ぶのかその左手をそこそこしつこくやりました。

生徒さんは魂が抜けたように虚脱しちゃって、疲れ果ててましたが(笑)私は全然やり足りなかった…。

どうも「こんなにミクロにやらなきゃならないなんて遠すぎる…」と思ったらしく、放心状態になっていらっしゃいましたが、そう言えば自分もイタリアで、全然別の曲ですが、まだ全く分かっていなかった頃レッスンしてもらった時は何が何だか分からなくなって、そんなの永遠に出来るようにならない、自分じゃ見つけられない!と放心状態だった事を思い出しました。

結局あれから10年、私はこの一段のタッチを探すのを楽しめるまでにはとりあえず成長したから、きっとアナタも出来るようになるよ、と慰め、元気を取り戻して(多分…)帰って行きました。

求めよ、さらば与えられん…これも真理ですね。先人の言葉は素晴らしいです。

知った事はその種を蒔いて、育てて使いこなせるようにしないと知らないのと同じで、そんな難しい事出来ないと放り出したら終わりです。

少しずつでもトライして探し続けていれば2、3年でいつのまにか結果が出るはず。永遠に出来ないと感じる事がもし3年で出来るようになるならあっという間に感じるはずです。


がんばれ〜