ピアノ:ボリス・ベレゾフスキー、ヴァイオリン:ディミトリ・マクティン、チェロ:アレクサンドル・クニャーゼフによるチャイコのピアノ三重奏「偉大な芸術家の思い出」2楽章をDVDで聴きました。


クニャーゼフはインタビューで、この曲は特別と語ってました。「全てを出し切れないならコンサートをキャンセルすべき」とまで。2楽章しか聴いていないので詳しいコメントは避けますが、クニャーゼフの血の一滴を絞り出す渾身の演奏と、この曲の苦悩と悲しみに満ちた旋律がなんとも崇高で、これをライブで聴いたら泣けるだろうなと思いました。

このトリオ、CDが出ているならぜひ全曲聴きたい。他のモーツァルトやショスタコ、ラフマニノフのトリオはリリースされているようですね。

今年の5月に東京国際フォーラムでモーツァルトトリオを弾きに来日したようですが、ロシアものを引っさげて来日しないかなあ。そしたらぜひ生を聴きたい。チケット取れるか怪しいけど。。


クニャーゼフは、多くのコンクールで名を轟かせ、まさにこれからという時に難病によりチェロを弾くことができなくなったそうです。しかしやっと病気を克服し華々しい活躍の波にのったかと思った矢先、ツアー先で交通事故により愛妻を亡くし、自身も重傷により深い心の傷を負うことに。その後奇跡の復活を果たし、2004年バッハ:無伴奏チェロ組曲がリリースされるや、世界中で大絶賛の嵐だったそうです。


名前は知っていましたが、他楽器にうとい私としては、ここまで悲劇的な人生を乗り越えた人だとは知りませんでした。私はまだこのバッハCDを聴いたことがありません。。。探してみよう。