実家から近い西浅草の小料理屋「大根や」さんに初めて伺った。
縄のれんと提灯が小粋ですな。
提灯の屋根がこれまたカッコいい。
実はこちらのお店、半世紀前の自分の通学路上にあり何となく意識していた。
今回50年かかってそこにやっと入る事が出来た。
今思えばその当時から縄のれん越しにチラッと見えたお母さん(その頃はお姉さん?)やお客さんが、現在の柳橋が大好きなお店に近かったのかもしれない。
カウンターだけのお店だ。
今や80代の下町チャキチャキのお姉さんにご挨拶して、こちらに辿り着くのに50年かかった話をしたらとても喜んでくれた。
大袈裟な反応ではなく、でもたしかに伝わってくる歓迎ぶりがとても嬉しかった。
もちろん「ひ」と「し」の使い方が、完全に下町の女性だ。
早速ビールをお願いしたら赤星だった。
小振り薄張りのビールグラスも柳橋のドンピシャだ。
とにかくお任せでお母さんが作ってくれる物をいただこう。
まずは、このしろ酢が絶品!
すかさず2本目に突入する。
やっぱりこのグラスがいいんだなあ。
続いては升酒にさつま揚げ。
両隣りの常連さん達(柳橋と同世代)とお母さんとの会話にも混ぜてもらい、居心地がとても良い。
左隣りのお方のお父上と柳橋の父親が友達だった事も分かって、昭和話が一気に盛り上がる。
右隣りの先輩は、自分が仕事でお付き合いのあるご夫婦とお友達だった。
下町は狭い!
店内カウンターの向こうに貼られたお品書きはお母さんのお手製だ。
「あぢ しらき」って何だと思います?
もちろん「鯵開き」の事ですよ。
この日はなかったけど、これだけでワクワクしてしまう。
普段はなかなか食べない唐茄子も旨い!
ここでお母さんが何かを始めた。
かんなみたいなヤツで、鰹節を削っているのだ。
下町では「おかかをかく」ですよ。
柳橋が子供の頃にこれで鉛筆を削って怒られた話をしたらウケた。
10分近くもおかかをかいて出してくれたのが、この冷や奴だ。
豆腐というよりもおかかとネギを食べる感じが最高だ。
たまらずに升酒をもう一杯いただいた。
ごちそう様でした。
何と素晴らしいお店なんだろう。
遅まきながら通わせて下さい。
ウキウキ気分で家に戻ろう。
途中に西浅草の路地裏をパチリ。
この写真で突き当たりのお店がどこだか分かる人は凄い!
夜の隅田川。
別の日に買ってきた浅草橋のバラチラシ。

















