クラブのルールで牝馬は6歳3月に引退することが決められている。
思い出だすのは3歳3月の中山未勝利デビュー戦。
5番人気だったが、いいところなく11着に敗れた。この馬 秋までに勝ち上がれるんだろうか?と思った。
とてもじゃないが、デムーロが乗って重賞に出たり、スーパーG2に出ることは想像もつかなかった。
2戦目の府中では後方から華々しい追い込み勝ちを決めてくれた。
この一変振りには驚いた。
その後は23戦し6勝もあげ、今では獲得賞金1億を超えるバリバリのオープン馬だ。
6回中5回も現地で勝利を目の当たりにすることができた。

これまでの二ケタ着順はデビュー戦のほか、土砂降りの福島牝馬Sと例の阪神Cのわずか3回だ。
最後は必ずいい脚で突っ込んでくる。
実は出資馬の引退レースに立ち会うことは難しい。
競走馬はレース後に故障や体調不良で結果的に引退というケースが多く、今日がラストランと認識してレースを見る機会はあまりない。
その意味では最後のレースを応援できることは本当に幸せだ。
中山ではきれいな良馬場で不利やミスがなく、自分の力を出し切ってくれたらと思う。
もしも最後に重賞勝ちするようなら、ウィナーズサークルで調教師と一緒に涙ぐんでしまいそうな気もする。