映画のポイントがたまって無料で見られるので、あまり考えもせずに「哀愁しんでれら」を選んでみました。(すみません、写真には私の脚も写っています。)

ポスターを見たとき、左端中程のウサギと蝶が不思議でした。蝶はメタモルフォーゼ(変身)の象徴なのでしょう。ウサギは?確かに映画の中に出てきてそれなりの役目を果たしますが、これがおとぎ話なら不思議の国のアリスに出てくる白ウサギかも。ウサギに導かれたアリスはもう戻ってくることは叶いません。私なら、「哀愁しんでれら」なんてふざけたタイトルではなく(どこにも哀愁はない)、「不思議の国からもう戻れないアリス」とでもしますかな。
主役の土屋太鳳さんは出演のオファーを三度断ったそうな。さもありなん。本能的に出てはいけない映画だと思ったそうな。確かに、確かに。相手役の田中圭さんと悪役の子役COCOさん(この子演技が格別)、それぞれ良い演技はしていると思うけど、なんとも悲惨な映画。ラストシーンはその前の暗示シーンで予測できたのでショックではなかったが、まああり得ないことでしょ(しんでれら)。「天気の子」のラストの後味の悪さと相通じるものあり。
超えられない試練はないとよく言うけど、それは超えられた人の言葉ですよ。この映画を見たら逃げるは恥だが役に立つ、と思えて仕方ありません。どっぷり正面から立ち向かうのが全てではない。狂気にはまったら、自分が狂気であることに気づかないから楽と思われるかもしれませんが、実際はそうでない。分かっていても、そこから逃れられず、狂気の表現しかできなくなくなっていて、しかも芯では、心の檻の中では自分の狂気に気づいているのです。だから、より悲惨なのだが、それすら人に分かってもらえない。
ただで見たからまあ良かったかも。見ることはお勧めしません。出演者達が好演なだけに残念!