『秘密の森の、その向こう』
Petite maman
2021年 フランス [73分]
監督:セリーヌ・シアマ
製作:ベネディクト・クーブルール
脚本:セリーヌ・シアマ
撮影:クレール・マトン
編集:ジュリアン・ラシュレー
音楽:ジャン=バティスト・デ・ラウビエ
キャスト:ジョセフィーヌ・サンス/ガブリエル・サンス/ニナ・ミュリス/マルゴ・アバスカル/ステファン・バルペンヌ 他
[解説]
「燃ゆる女の肖像」のセリーヌ・シアマが監督/脚本を手がけ、娘・母・祖母の3世代をつなぐ喪失と癒しの物語をつづった作品。
大好きだった祖母を亡くした8歳の少女ネリーは両親に連れられ、祖母が住んでいた森の中の一軒家を片付けに来る。しかし、少女時代をこの家で過ごした母は何を目にしても祖母との思い出に胸を締め付けられ、ついに家を出て行ってしまう。残されたネリーは森を散策するうちに、母マリオンと同じ名前を名乗る8歳の少女と出会い、親しくなる。少女に招かれて彼女の家を訪れると、そこは“おばあちゃんの家”だった……。
本作が映画初出演のジョセフィーヌ&ガブリエル・サンス姉妹がネリーとマリオンを演じ、「女の一生」のニナ・ミュリス、「サガン 悲しみよこんにちは」のマルゴ・アバスカルが共演。2021年:第71回ベルリン国際映画祭コンペティション部門出品。(eiga.com)
なんと、こう見えて不肖ワタクシめは、ハイソでアカデミックな同監督の『燃ゆる女の肖像』観てましたねw
こちらは静かなテイストが愛おしい、ちょっと心に留まる映画ですね。
主役の配役は双子の姉妹で、この映画の母娘の絆のリフレインという設定によく合っていますね。
●登場人物
・ネリー♀:8歳で両親離婚に直面
・マリオン♀:森で出会った不思議な少女
・マリオン♀:ネリーの母
・ベイター♂:ネリーの父
短編の私小説のような少女ネリーの"日常"に割り込んだ"非日常"は、母マリオンの記憶の中の未来であり現在であり過去でもあるんですね。
そのことは始まりの祖母のステッキが継承されることで象徴されます。
実際に短尺の部類ですが、表現しようとしていることは、充分観客には伝わっています。
落ち着いたいい映画でした。