『リズム・セクション』

The Rhythm Section

 

2020年 イギリス/アメリカ/スペイン [109分]

監督:リード・モラーノ

製作:マイケル・G・ウィルソン/バーバラ・ブロッコリ

製作総指揮:マーク・バーネル/スチュアート・フォード/クリステル・コナン/ヴァイシャリ・ミストリー/ゲイリー・ラスキン/グレッグ・ウィルソン/グレッグ・シャピロ

原作:マーク・バーネル『堕天使の報復』

脚本:マーク・バーネル

音楽:スティーヴ・マッツァーロ

撮影:ショーン・ボビット

編集:ジョーン・ソーベル

キャスト:ブレイクライブリー/ジュードロウ/スターリングKブラウン/マックス・カセラ/ダニエル・メイズ/ジェフベル/リチャード・ブレイク/ラザ・ジャフリー/タウフィークバルホーム 他

 

[解説]

「シンプル・フェイバー」のブレイク・ライブリー&「シャーロック・ホームズ」シリーズのジュード・ロウ共演によるリベンジアクション。マーク・バーネルの小説「堕天使の報復」を原作者自らの脚本で映画化し、「孤独なふりした世界で」のリード・モラーノ監督がメガホンをとった。3年前に飛行機事故で家族を失ったステファニーは、生きる気力を失い自堕落な生活を送っていた。そんなある日、飛行機事故が何者かによって仕組まれたものだと知った彼女は、復讐を果たすべく真相を探り始める。やがて謎の男に拉致されたステファニーはその男のもとで過酷な戦闘訓練を積み、激しい戦いに身を投じていく。(eiga.com)


 ちょっとこれはまた、ビミョーなアサシンアクションとしか言えませんね。ヒロインにブレイク・ライブリー、重要なサブキャラにジュード・ロウの是非(美形男優はそのように扱いましょう)も含めて成功していない感がありありです。原作や設定ではテロによって家族の乗った旅客機が爆破され、別行動で生き残ったヒロインが裏社会の元MI-6の謎の男の手を借り真犯人を追い詰めてゆくといった感じの道具立てですが、ヒロインが自暴自棄で体を売るようなところまで堕ちて、その堕ちたところから始まるので終始鬱方面の描写と両親と家族の居た回想はでて来るものの、映画の中ではよくわからない登場人物に「あの事故は爆破テロだった」と台詞の上で示唆されます。たとえワンカットでも(炎とかだけでも)ヴィジュアルがあれば、鑑賞者は入りやすいんじゃないかと思われます。その辺不親切。

 

●登場人物

ステファニー・パトリック♀:

イアン・ボイド♂:元MI-6/戦闘スキルを伝授

マーク・セラ♂:

レオン・ギラー♂:

ディーン・ウェスト♂:

スルマン♂:事件で息子を失った資産家

アリア♀:その妻

レーマンズ:

キース・プロクター♂:自称ジャーナリスト/事故を検証

レザ♂:

 

 登場人物にしても女を買いに来た謎の男キース・プロクターの正体が明かされないまま(誰かの手足で動いているらしい)次に見たときは死体だったり、どうも雰囲気優先での演出が多いようです。監督は女流監督リード・モラーノ『孤独なふりした世界で』を撮っていましたがこの人の作風かもしれません。

 ヒロインは元MI-6のイアン・ボイドに戦闘スキルを仕込まれますが、この役のジュード・ロウのヴィジュアルがクマゴローなので最初わからんかったですよ。訓練も断片的だっだし、全体を通してもどこまでプロフェッショナルなアサシンなんだかも描ききれていません。