Excelの練習問題でもよく出てくるのが累計を求める問題です。
これは、もちろん実務でもよく登場するからでもあります。

時間についての累計については「Excel 累計時間」記事でご紹介しましたが、今回は会計など金額や個数などの累計についてお話します。
例題として、下図のような表データを使ってみます。


 

Excelで累計を出すには、いくつか方法があります。

(1) 1つ上の累計に足していく方法

考え方としてはもっとも単純です。
一番先頭のセルG2は、それ以前のデータがありませんので、そのまま「=F2」とします。
2番めのセルG3には、その上の累計値であるセルG2の値とその行の売上額セルF3との小計を「=G2+F3」として求めます。
そして、以下、最終行までコピーします。

この方法はシンプルなのでよく使われる方法ではありますが、欠点があります。
累計を求めた以降に途中にデータが追加されたときは正しい計算ではなくなります。
例えば、元のデータ表の 4番めと5番めの間に1行データ行を挿入してみます。(下図)

 

行を挿入した時点では累計セルG6には何も入力されていませんので、その上のセルG5をコピーしなければなりません。
そして、その下のセルG7の数式は「=G5+F7」となって正しくありませんので、セルG2の数式を最終行までコピーしなおします。

この操作を忘れなければ、この方法でもよいです。
セルG7の左上には緑色の三角形マークが表示され、数式が不連続になっていることへの注意を促されています。

(2) 先頭セルを固定して SUM関数を使う

累計の最初のセルG2に「=SUM($F$2:F2)」と入力します。
SUM関数の引数で集計するセル範囲を指定しますが、先頭セルF2を絶対参照としているところがミソです。
セル範囲の終点は相対参照とします。
そして、以下、最終行までコピーします。(下図)

 

この方法では、先ほどのように途中にデータを追加したり削除しても、数式をコピーしなおす必要はありません。
なお、上図でセルG3以降のセルに緑色の三角形マークが表示されていますが、これはセルG2では同じセルを参照しているのに、それ以降は違うセルアドレスを参照しているので出された注意マークですので無視してかまいません。

(3) オートサム機能を使う方法

これは実質的に前項(2)と同じです。

累計を出したいセルG2を選択し、[ホーム]-[編集]-[オートSUM(Σ)]ボタンをクリックします。
このときセルG2には「=SUM(D2:F2)」と入力されと思いますが、これを「=SUM($F$2:F2)」と修正し、確定しします。
そして、以下、最終行までコピーします。

(4) SCAN関数を使う方法

SCAN関数は、Microsoft365、Web版Excel、Excel2024で利用できる関数です。

詳しい説明は省略しますが、セルG2に「=SCAN(0,F2:F89,SUM)」と入力すると、累計列が最後まで一度に求められます。(下図)

 

以前は「=SCAN(0,F2:F89,LAMBDA(a,b,a+b))」というように LAMBDA関数を各値に適用して配列をスキャンする形式でしたが、現在は上記のように簡略化された記法が導入されています。
上式の第1引数「0」が初期値、第2引数「F2:F89」がスキャンする配列を示しています。

この方法でも、途中にデータを追加したり削除しても、再計算など必要はありません。