元々はスマホ同士のパーソナルコミュニケーションアプリであった LINEですが、その後の変遷を経て複数の端末で使えるようになりました。
これは、スマホのほか、iPadや PCなどでも使いたいとする声に対応したものですが、それだけマルチデバイスへの対応が時代の流れということでもありましょう。

LINEは基本的に「1台のスマホに対して 1つのLINEアカウント」が原則です。
これは、スマホの電話番号に対して LINEアカウントを紐づける、と言い換えても良いでしょう。
転機の 1つに iPadがありました。
電話機能はありませんが、SMSなど携帯網を使う通信が可能なモデルがあり、スマホと同種として扱うことは自然な流れでした。
でも、Wi-Fi接続のみ可能な iPadもあるので、“例外”としてこの iPadも認めることとしました。

その後、PCでも使いたいという要望を受け対応しました。
当初は PC単独でもアカウント登録ができましたが、その後、スマホ版LINEアカウントでのみサインインできるように改まりました。

さて、現時点での LINEを利用できる端末は、以下のようになります:

  • スマートフォン
    • iOS 16.0以上、Android 9.0以上
  • PC
    • Win10(1607以上)、macOS Monterey 12以上、Chromeブラウザバージョン94以上
  • タブレット
    • iPadOS 16.0以上、Android 13以上(Samsungでは Android 12L以上)
  • Smart Watch
    • watchOS 8以上、Wear OS 3.0以上


なお、古いOS、古いLINEバージョンであっても、利用できる組み合わせもあります。
詳しくは、LINEのヘルプページ「LINEの利用環境を教えてください」をご参照ください。

それでは、複数端末から同じ LINEアカウントを使えるのでしょうか。
これに対する LINEの公式回答は、同じくLINEのヘルプページに記載されています。

これを元に少し噛み砕いて解釈してみます。

まず、現在、LINEには以下の種類があります:

  • スマホ版LINE
  • iPad版LINE
  • PC版LINE
  • Watch版LINE

紛らわしいですが、Androidタブレットはスマホ版LINEを使います。

そして、同じLINEアカウントで使用できる組み合わせは次のようになります:

 

  スマホ版LINE iPad版LINE PC版LINE Watch版LINE
スマホ版LINE ×
iPad版LINE × × ×
PC版LINE × × ×
Watch版LINE × × ×


例えば、iPhoneを 2台お持ちの場合でも、同じLINEアカウントでは使えません。
電話番号を LINEアカウントに紐づけているためです。
1台の iPhoneで LINEを使っており、2台めの iPhoneで同じLINEアカウントでサインインすると、1台めの iPhoneの LINEアカウントが自動的に削除されます。
それぞれ別の LINEアカウントで運用する必要があります。

同じく誤解されやすい組合せが、Androidタブレットです。
上記したように、Androidタブレットはスマホ版LINEを使いますので、スマホとの同時利用はできません。

代わりに、スマホ版LINEと iPad版LINEは同時利用できます。
あらかじめスマホ版LINEでログイン許可をしておけば、iPad版LINEに同じLINEアカウントでログインできます。
PC版LINEは Windows、MacOS、Chrome(拡張機能)に対応しています。
これもスマホ版LINEとの同時利用が可能ですが、PC版LINE単独で LINEを使用することができません。
Watch版LINEもスマホ版LINEと同時に利用できます。
ただし、PC版LINE同様、Watch版LINEだけでLINEを使うことはできません。

上の表でもお分かりいただけるように、iPad版LINE同士、PC版LINE同士、Watch版LINE同士、あるいはそれらの組み合わせで LINEを使うことはできません。
複数端末でLINEを使う場合、必ず一方はスマホ版LINEでなければなりません。