PCにUSBメモリを挿しても認識しないというご経験はありませんか?
そのようなトラブルの原因と対処法をまとめてみます。

まず「認識されない」というのは次のような症状が出た場合でしょう:

  • USBメモリにLEDがあれば、それが点灯しない
  • Windows PCであれば、自動再生機能が働かない
    Macでは、デスクトップにアイコンが表示されない
  • 「フォーマットしますか?」「アクセスできません」といったメッセージが出る


このような症状が出たら、次のような原因が考えられます:

  • USBメモリ自体が故障している
  • PCのUSBポートが破損している
  • USBメモリが正しく挿入されていない
  • USBハブの故障
  • PCのデバイスドライバー不良
  • 端子のタイプが異なる


実は他にも原因となりうるものがありますが、主な原因としては上記の項目に集約されます。

それでは順に対処法を見ていきます。

(1) USBメモリのLEDが点灯しない

USBメモリにLEDが備わっていれば、正常であれば挿した時に点灯するはずです。
PCのUSBポートから電力の供給を受け動作するわけですが、PCから供給できる電力には限りがあります。
もし、他にもUSBポートに接続している機器があれば、一旦すべて取り外し、USBメモリだけを接続してLEDが点灯するか確認します。
それでも点灯しないなら、USBメモリ自体が故障しているか、USBポートが破損または劣化している可能性があります。
PCに他のUSBポートがあれば、別のUSBポートに挿してみてください。
あるいは、外付けのUSBハブをお使いの場合、そのUSBハブが故障している可能性もありますので、USBハブの別のポートに挿してみる、あるいはPCのUSBポートに挿してみるなどの方法をお試しください。

なお、USBの端子とポートのタイプが異なる場合もあります。
通常、USBメモリの端子は Type-A が多いですが、最近は Type-C のUSBメモリも見かけるようになりました。
基本的に同じタイプ同士が接続できるのですが、Type-Cの端子は小さいので Type-Aのポートに入ります。
でも、グラグラとすぐに抜けそうな場合は接続できていませんので、端子とポートのタイプをご確認ください。

(2) マイコンピュータに表示されない

エクスプローラで「PC」を見ると、USBメモリが認識されていれば「デバイスとドライブ」項に USBメモリのアイコンが表示されます。(下図)

 

これが表示されていなければ認識されていないということです。
まずは、LEDを備えていないUSBメモリで上記(1)のチェックをしてみてください。

他に原因として考えられるのは、USBメモリを使用するためのドライバが正しくインストールされていないかもしれません。
通常のUSBメモリであれば、元々PCに備わっているドライバで正しく動作しますが、何らかの原因でドライバが破損している可能性もあります。
それが疑わしいときは、ドライバを削除し、改めてUSBメモリを接続すると、ドライバがインストールされます。
ドライバの削除は次のようにします:

  1.  [スタート]ボタンを右クリックし [デバイスマネージャ]を選択
  2. 「ユニバーサルシリアルバスコントローラー」を開く
  3. 「!」「?」が表示されているドライバを右クリックし [デバイスのアンインストール]を選択


(3) 「フォーマットしますか?」と訊かれる

これは、USBメモリのパーティション(区分)が認識されていないか、フォーマットされているファイルシステムが認識されていない可能性があります。
例えば、Linuxや ChromeOSの下で使用するため作成されたUSBメモリであれば、それを Windows PCに挿しても認識されず「初期化が必要」などのメッセージが出てきます。
初期化してよければ初期化してそのUSBメモリを使うことも出来ますが、初期化すると元々格納されていたデータも消去されますので、慎重に判断してください。

基本的には以上ですが、盲点とも言えるのが、USBメモリあるいは PCのUSBポートの汚れやサビです。
端子の中にゴミや埃が溜まっている場合は、ピンセットなどで取り除いて挿し直してみましょう。
それから、PCに静電気が溜まると正しく認識されないこともありますので、シャットダウンして接続しているケーブルをすべて外し、数分以上放置してから元に戻して起動してみてください。