マンガなどでよく見かける集中線(放射線)を作ってみます。

今回は、PowerPointで作成してみますが、Wordでも Excelでも途中までは同じことができます。

(1) 図形「星とリボン」を使う

PowerPointで「白紙」のレイアウトとし、背景と同じ大きさの四角形を嵌めます。
色は黒とし、枠線はなしとします。

そして、[挿入]-[図]-[図形]から [星とリボン]-[星 32pt]を画面中央に配置します。
大きさは先の背景四角形をカバーするくらいまで大きくしましょう。(下図)

 

色は任意で、これも枠線はなしとします。
(上図は図示の都合で半透明としていますが、その必要はありません。)

次に、この図形の変形ボタン(黄色いハンドル)を中央に向かってドラッグし、放射状の図形に変形します。(下図)

 

この図形を [Ctrl]+[D]キーを押して複製し、同じ中心位置に配置し、僅かに回転させます。
この操作を、少しずつ回転角を変えて重ねていきます。(下図)

 

ここまでは、Wordや Excelでもできます。
これらをグループ化して利用することもできるでしょう。

最後に、[Ctrl]+[A]キーを押してすべてのオブジェクトを選択し、[図形の書式]-[図形の挿入]-[図形の結合]-[単純型抜き]を選択すると、集中線が出来上がります。(下図)

 

この最後の [図形の結合]機能は PowerPointにしか備わっていません。

(2) 図形「フローチャート:照合」を使う

考え方は(1)と同じですが、今度は [挿入]-[図]-[図形]から [フローチャート]-[フローチャート:照合]を使ってみます。

これを細長くしてスライド上に配置します。
そして、この図形を [Ctrl]+[D]キーを押して複製し、同じ中心位置に配置し、僅かに回転させます。
この操作を、少しずつ回転角を変えて重ねていきます。(下図)

 

ここでも、ポイントは多数の図形の中心位置を揃えることです。
手作業でやってもズレてしまいますので、もっと楽に揃えましょう。
これらの図形をすべて選択しておき、[図形の書式]-[配置]-[配置]の [左右中央揃え] と [上下中央揃え] をクリックすると中心位置を揃えることができます。

また、上図は手作業で回転させましたが、[図形の書式]-[配置]-[回転]-[その他の回転オプション]をクリックし、右側に現れた「図形の書式」ダイアログで「回転」項の角度を数値で設定してあげると正確に等角度で配置できます。
(手作業で配置するとバラついて、それが“味わい”にもなりますが‥‥。)

さらに、図形にグラデーションを施すとより後光のようになります。
すべての図形を選択し、[図形の書式]-[図形のスタイル]-[図形の塗りつぶし]-[グラデーション]-[その他のグラデーション]をクリックし、右側に現れた「図形の書式」ダイアログで「塗りつぶし(グラデーション)」を選択します。
下に現れた「種類」を「放射」に、「グラデーションの分岐点」を 3ヶ所用意し、左右は同じ色、中央は白色にし、「位置」は「50%」にします。(下図)

 

これで出来上がりです。(下図)

 

ここでは、集中線(放射線)を作る 2つの方法をご紹介しましたが、他にも SmartArtグラフィックを使う方法もあります。
いずれにせよ、多数の図形を回転させながら、中心位置を揃えて配置するところは共通です。

あとは、この集中線とイラストなどの画像と組み合わせて作図していきます。
ご自身のライブラリに加えて、使い回してもよいですね。