PowerPointで作成するスライド上の各オブジェクトに対しアニメーション効果を付することができますね。
これまでにも「PowerPoint アニメーション」記事をはじめとしてアニメーション機能についてご紹介してきました。
今回はグラフに対するアニメーション効果について見てみます。

スライドに「集合縦棒」グラフを挿入してみました。
これの元となる表データは下図のようなものです。

 

この表データに基づいて「集合縦棒」グラフを作成しました。(下図)

 

グラフエリアを選択します。
[アニメーション]-[アニメーション]グループの効果一覧から「ワイプ」を選択してみます。
すると、グラフ全体が下方から上方に向けて描画されて表示されます。
このとき、[アニメーション]-[効果のオプション]をクリックすると、現在の設定が確認できます。(下図)

 

既定では、「方向」は「下から」、「連続」は「1つのオブジェクトとして」が選択されています。
このため、上記したようにグラフ全体が下から上に向けてスゥーッと描画されて表示されます。

それでは、「連続」オプションを「系列別」としてみました。
下図は、アニメーション動作の途中でスクリーンショットしたもので、最初は「10代」のグラフが上に向けて描画され、以降「20代」「30代」‥と順次描画されていきます。

 

「連続」オプションを「項目別」としてみると、最初は「2018年度」のブロックが描画され、以降「2019年度」「2020年度」‥と順次描画されていきます。

「連続」オプションを「系列の要素別」としてみると、まず「2018年度」の「10代」、次に「2019年度」の「10代」‥というように各系列の最初の要素が順番に描画され、その後「2018年度」の「20代」、「2019年度」の「20代」‥‥以降、最後の「2021年度」の「60代~」のグラフまで順次描画されていきます。

「連続」オプションを「項目の要素別」としてみると、「2018年度」の「10代」、次に「2018年度」の「20代」‥というように一番左の縦棒グラフから順番に右隣りの縦棒グラフが順次描画されていきます。

このように、描画単位や順番が細かく選択できますが、編集画面では連続して順次描画されていきます。
でも、スライドショーでは、既定のままでは開始タイミングが「クリック時」になっているので、いちいちクリックしないと次の描画に移れません。
もちろん、この動作で問題ないならこのままでよろしいですが、このページが開いたら自動的にグラフのアニメーションを順次行うようにするには [アニメーション]-[タイミング]の「開始」項を「直前の動作の後」とします。(下図)

 

これで、スライドショーにおいてもすべての棒グラフが順次描画されていきます。

それでは、円グラフではどうでしょう。
円グラフでアニメーション効果を設定すると、その「効果のオプション」には「1つのオブジェクトとして」のほかに「項目別」があります。
「項目別」を選択すると、円グラフを構成する各要素が順番に描画されるようになります。
下図は、「フロートイン」効果に「項目別」オプションを選択したときのアニメーションを、動作の途中でスクリーンショットしたものです。

 

これも、スライドショーにおいてもすべての“パイ”が自動的に順次描画されるようにするなら、上記同様に「タイミング」グループの「開始」項を「直前の動作の後」とします。

過度に、アニメーションを多用するのは考えものですが、このように動きを伴って描画すると来場者の目をそこに向けることができます。