プレゼン資料を作成する流れは、次のように大別されます:

  • 頭の中にある大雑把な案にしたがって各スライドを作りながら手を加えていく
  • 各スライドに入力するタイトルや文章を書き出しておき、それをスライドの骨組みとする


どちらが良いかということはなく、実際はこの中間というか、両者を組み合わせてスライドを作成することが多いように思います。

この後者、全体のスライドの骨組み(構成)を文字として書き出して作成するときに役立つのが「アウトライン」機能です。

《アウトライン表示》

[表示]-[プレゼンテーションの表示]-[アウトライン表示]をクリックします。(下図)

 

すると、画面左側がスライド一覧からアウトライン表示に切り替わります。
アウトライン表示領域の幅は、その境界を左右して自由に変更して構いません。

《アウトライン入力》

新規に作成したスライドでは、アウトライン表示領域にスライドの 1枚目を表わす「1」とオレンジ色の四角形だけが表示されています。
このオレンジ色の四角形の右隣あたりをクリックして文字カーソルを入れ、ここに表紙のタイトルを入力し [Enter]キーを押します。
2枚目のスライドのタイトルを入力します。(下図)

 

なお、アウトライン表示領域の文字のフォントサイズは、この領域内で変更してもよいし、右側の編集画面内で変更してもよいです。

1枚目のタイトルスライドにサブタイトルを入力してみます。
アウトライン表示領域で 1枚目のタイトルの行末に文字カーソルを入れ、[Enter]を押すと、新たに 2枚目のスライドが挿入されます。
そのまま [Tab]キーを押すと、1枚目のスライドの中でレベルが下げられて文字カーソルが点滅する状態となります。
ここにサブタイトルを入力します。(下図)

 

なお、このサブタイトルの行末で [Enter]キーを押すと、同じレベルで次の行が現れます。
その行のレベルを上げるのなら、[Shift]+[Tab]キーを押します。

次に、段落番号付きの項目を入力してみます。
3枚目のスライドのタイトルを入力したら [Enter]キーを押して、さらに [Tab]キーを押ます。
タイトルの次の行には、行頭に箇条書きの「・」表示されています。
このまま入力すると箇条書きとすることができますが、ここでは段落番号付きの項目としたいので「・」の後ろに文字カーソルがある状態で [ホーム]-[段落]-[段落番号]をクリックします。
すると、「・」が段落番号「1.」に変わり項目が入力できるようになります。
項目を順次入力していきます。(下図)

 

以下、同様にスライドの骨組み(構成)に沿ってスライドのタイトルや箇条書きなどを入力していきます。

《スライド、箇条書きの入れ替え》

アウトライン表示のまま、スライドの順番を入れ替えることができます。
スライド単位のときは、スライドのタイトル行の先頭、つまりオレンジ色の四角形の上にマウスポインターを合わせると上下左右の矢印アイコンに変わります。
そのままドラッグして移動したいところまで持って行きドロップします。

サブタイトルや箇条書きの項目なら、その行頭の左にマウスポインターを合わせると、同様に上下左右の矢印アイコンに変わります。
そのままドラッグして移動したいところまで持って行きドロップします。

なお、各行の左側で上下左右の矢印アイコンを表示させにくいときには、その行の上で右クリックし、現れたメニューから「上へ移動」「下へ移動」を使って移動させることもできます。(下図)

 

これは 1段ずつの移動なので面倒に感じるかもしれませんが、例えば、3枚目のスライドの段落番号付きの項目を 3行とも選択して、「上へ移動」とするとこれらすべてを一度に移動させることができます。
ドラッグ&ドロップで移動させるときは、3行を行頭から行末まですべて選択する必要がありますが、このメニューを使うときは 1行めの途中から 3行めの途中までを選択しておけばよろしいです。

《折りたたみと展開》

各スライドのタイトル行のオレンジ色の四角形をダブルクリックすると、そのスライドに含まれる下位レベルの項目が折り畳まれます。
例えば、3枚目のスライドのタイトル行のオレンジ色の四角形をダブルクリックすると、下位レベルの段落番号付きの項目が折り畳まれ、タイトル行には薄く下線が表示されます。(下図)

 

折り畳まれたタイトル行のオレンジ色の四角形を再度ダブルクリックすると、展開されます。

これも上記同様、そのスライドの上で右クリックし、[折りたたみ]-[折りたたみ]を選択すれば折り畳まれ、[展開]-[展開]を選択すれば展開されます。(下図)

 

いかがでしょうか。
「アウトライン」機能を使って、スライドの全体構成(骨組み)を作成してから、各ページの編集をするようにすると、見通しの良いスライド作成ができます。
もちろん、編集を進めていくと、上記の入れ替え作業などが必要になる場面が出てくることもあるでしょうが、アウトライン画面で作業すれば、全体構成を把握しながらできる強みがあります。