前回「HTML 表に概要を追加する」記事では、ホームページに挿入した表(テーブル)に見出しおよび概要を追加する方法をご紹介しました。
今回は、Word文書内の表に見出しおよび概要を追加する方法をご紹介します。

下図のように Word文書に挿入した表を例にやってみます。

 

なお、この文書に「アクセシビリティ チェック」をかけても、問題なしとの検査結果となります。

(1) 表の上にタイトルを追加

一番簡単な方法は、表のすぐ上の行にタイトルを記載することでしょう。(下図)

 

この方法では、その配置も左揃えや中央揃え、あるいはインデント表示も容易にできます。
欠点としては、タイトルと表が別々のオブジェクトなので、表を移動したりすると、タイトルと表が離れてしまったり、位置がずれてしまうことが起きます。

(2) 表にタイトル行を追加

表の上に 1行追加し、そこにタイトルを入力し、その罫線を取り除きます。(下図)

 

上図は分かりやすくするためその部分の罫線を破線で表しています。

こうすれば、タイトルも表の一部として形成され、タイトルと表データがバラバラになることはありません。
もちろん、タイトルを中央揃えやインデント表示することも自由にできます。

(3) 表に図表番号を挿入する

表内を選択しておき、[参考資料]-[図表]-[図表番号の挿入]をクリックします。(下図)


「図表番号」ダイアログが現れます。(下図)

 

この「ラベル名」ボタンを押してタイトルを入力します。
「位置」は、タイトルを表の上に配置するなら「選択した項目の上」を選択します。
これで「OK」すると、末尾に番号「1」が付いたタイトルを表の上に追加できます。
その後、末尾の番号は削除できます。

 

もちろん、表番号を付けて管理するなら、上記ダイアログの「図表番号」欄に「表1 地区センターの一覧」などと付記し、「ラベル」欄は「表」を選択します。

なお、図表番号を追加する方法については、Microsoftサポートページ「Word で図表番号を追加、書式設定、または削除する」もご参照ください。

(4) 表に概要を追加する

表内を選択しておき、右クリックし「表のプロパティ」を選択します。
開いた「表のプロパティ」ダイアログの「代替テキスト」タブで「タイトル」および「説明」欄に概要を入力します。(下図)

 

この代替テキストを入力しておけば、スクリーン リーダーを使用するユーザーが表の内容を理解するのに役立ちます。

Microsoftサポートページ「表プロパティを設定または変更する」内の「代替テキスト」項もご参照ください。

上記しましたように、この代替テキストを入力しなくても、「アクセシビリティ チェック」では特に問題はない結果となります。
どうやら Microsoft 365では、表に代替テキストがなくてもスルーするようです。
これは前回「HTML 表に概要を追加する」記事でも触れましたが、Microsoftサポートページ「障碍のある方のためにアクセシビリティの高い Word 文書を作成する」内の「テーブルの使用を避ける」項と関連があるように見えます。
文書内でテーブルを使用する必要がある場合は、上記サポートページのガイドラインを参考にしてください。