Excelの表データについて他の場所のセルの内容(値、数式、書式など)を [コピー]して [貼り付け]するとき、様々な貼り付けオプションを使って目的に合った貼り付けができますね。
所謂「貼り付けオプション」で、コピーしたセルによってはとても多くの貼り付けオプションがあってビックリします。(下図)

 

これについては「Excel 貼り付けオプション」記事でご紹介しています。

また、上図のプルダウンメニューの最下部にある「形式を選択して貼り付け」をクリックすると、下図のダイアログが現れます。

 

この中の上半分「貼り付け」のところに列記される項目が、最初の図のアイコンに対応したもので、[コピー]したセルのどの部分を選択的に [貼り付け]るかを選べるものです。

それでは、その下にある「演算」のところに列記されるものはどのように使うのでしょうか。
Microsoftのサポートページ「貼り付けのオプション」を参照すると、「コピーしたデータに適用する数学演算を指定することもできます」と記載されています。
そして、以下の演算ができます:

演算 アクション
なし コピーされたデータに数学演算が適用されないことを指定します。
追加 コピーしたデータを宛先セルまたはセル範囲のデータに追加します。
減算 コピー先のセルまたはセル範囲のデータからコピーしたデータを減算します。
乗算 コピーしたデータに、宛先セルまたはセル範囲のデータを乗算します
除算 コピーしたデータを宛先セルまたはセル範囲のデータで除算します。

 

分かりづらいので例を示してみます。

最初の図の表データでは、D列「金額」列には、例えば D3セルには「=B3*C3」という数式が入力されていました。
ここでは、C列「数量」列の値をそのままコピーしておきます。(下図)

 

そして、B列「単価」列の B3~B8セル範囲を選択し [コピー]します。
次に D3~D8セル範囲を選択し、「形式を選択して貼り付け」ダイアログの「演算」のところの「乗算」を選択して「OK」します。
すると、コピーした「単価」列の値と「金額」列の値とが「乗算」されて「金額」列に貼り付けられます。(下図)

 

貼り付けられた「金額」列の各セルには数式ではなく、演算結果の数値が入力されています。

つまり、コピー元のセルとコピー先のセルとの四則演算ができるということなんです。

他の例としては、消費税額を求めるような場合でも、任意のセルに「0.1」(10%)と入力されてあるセルがあれば、それを [コピー]し、B3~B8セル範囲を選択し「形式を選択して貼り付け」ダイアログで「乗算」を選択して「OK」します。
すると、それぞれの乗算結果が B3~B8セル範囲に入力されます。