過去に「Excel セルの保護・ロック」記事や「Excel ブックの保護」記事でご紹介したように、ワークシートやブックを保護することができます。
そのとき、パスワードを設定できるのですが、このパスワードを忘れてしまったとか、他の人がパスワードを設定して分からないとき、開けなくなって困ります。
それでも、そのブックやシートを開きたいときは、以下のようにします。

① 元の Excelブック、ここでは「sample.xlsx」をコピーします。
コピーしたブックの名前は、ここでは「sample_backup.xlsx」とします。(名前は任意です。)

② 「sample_backup.xlsx」を「sample_backup.zip」に名前変更します。
このとき、下図のアラートが現れますが「はい」を選択して変更します。

 

③ 「sample_backup.zip」をダブルクリックするとエクスプローラで下図のように表示されます。

 

④ さらに「xl」フォルダを開きます。(下図)

 

⑤ ブックの保護がかかっている場合は「xl」フォルダの中の「workbook.xml」を適当な場所、例えばデスクトップにコピーし、それをテキストエディタ、例えば「メモ帳」アプリなどで開きます。
 

シートの保護がかかっている場合は「worksheets」フォルダを開いて当該シート、例えば「Sheet1」に保護が掛けられているなら「sheet1.xml」を、デスクトップなどにコピーしテキストエディタで開きます。

⑥ テキストエディタの検索機能を使って「protection」という語句を検索します。

⑦ ブックを保護されている場合は、「<workbookProtection」から次に「/>」が現れるまでの部分を削除し、保存します。
シート保護されている場合は、「<sheetProtection」から次に「/>」が現れるまでの部分を削除し、保存します。(下図)

 

⑧ ⑦で保存したファイルを元の場所にドラッグし、「ファイルのコピー」ダイアログで「コピーして置き換える」を選択します。

⑨ 「sample_backup.zip」の拡張子を「*.xlsx」に変更し、②同様にアラートが出ますが「はい」をクリックします。

この「sample_backup.xlsx」を開くと、ブック/シートに保護がかかっていないものとして編集もできるようになります。