Excelの重要な機能のひとつ「条件付き書式」については、「Excel 条件付き書式(1)」記事をはじめとして何度も触れてきました。

例えば、下図の上段は表内の数値が 6,000 を超えるセルに色付けしています。

 

B2~E7セル範囲を選択し、[スタイル]-[条件付き書式]-[セルの強調表示ルール]-[指定の値より大きい]で現れたダイアログに「6000」を指定すると表示できます。

また、上図の下段は表内の数値に基づいてデータバーを表示させたものです。
B10~E15セル範囲を選択し、[スタイル]-[条件付き書式]-[データバー]を開き「塗りつぶし(グラデーション)」から適当な色を選択しました。

このように、とても簡単な操作でその表示書式を設定し、数値の傾向や特徴をより分かりやすく表示してくれてとても便利です。
(これら以外にもたくさんの書式が用意されており、数式による条件設定もできます。)

ところで、この設定した「条件付き書式」を取りやめるには、B2~E7セル範囲を選択し、[条件付き書式]-[ルールのクリア]-[選択したセルからルールをクリア]をクリックします。
これで、「条件付き書式」はクリアされるのですが、先の「条件付き書式」で再び表示したいときは、改めて上述のように「条件付き書式」を設定します。
これって面倒ですね。
簡単な方法で「条件付き書式」をオン/オフしたいときはどうしましょう。

先ほどの上段の表データに加えて、下図のようにプルダウンリストを設けてみます。

 

このプルダウンリストで「オン」または「オフ」が選択できるわけです。
そして、B2~E7セル範囲を選択し、[条件付き書式]-[ルールの管理]をクリックして「条件付き書式ルールの管理」ダイアログを出します。(下図)

 

ここには、先ほど設定した条件付き書式が含まれています。
ダイアログにある「新規ルール」をクリックし、現れた「新しい書式ルール」ダイアログの上段で「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選択します。
下段の「次の数式を満たす場合に値を書式設定」の数式ボックスに「=$G$2="オフ"」と入力して「OK」します。
元の「条件付き書式ルールの管理」ダイアログに戻りますが、ルールが 1つ増えていますね。
この追加されたルールの右端にある「条件を満たす場合は停止」のチェックボックスにチェックを入れます。(下図)

 

最後に「OK」して出来上がりです。
G2セルのプルダウンリストでオンまたはオフを選択してみてください。
オンのときに条件付き書式が有効になり、オフにすると条件付き書式が無効になります。

この方法と同様にチェックボックスで切り替えることも出来ます。
[開発]-[コントロール]-[挿入]で「フォームコントロール」のチェックボックスをクリックし、空いているセルに挿入します。(下図)

 

チェックボックスの右側に表示される「チェック1」という文字は不要であれば削除して構いません。
(右クリックし [テキストの編集]を押して削除します。)
次に、チェックボックスを右クリックし「コントロールの書式設定」を選択し「コントロールの書式設定」ダイアログの「コントロール」タブを開きます。
この中の「リンクするセル」にカーソルを入れ G3セルをクリックすると「$G$3」と入力されます。(下図)

 

これで、チェックボックスにチェックを入れると、G3セルに「TRUE」と表示され、チェックを外すと「FALSE」と表示されます。
そして、先の「条件付き書式ルールの管理」ダイアログを開き、1つめのルールについての数式を「=$G$3=FALSE」に変更します。
「OK」を押してダイアログを閉じれば出来上がりです。(下図)

 

今回のポイントは、「条件付き書式ルールの管理」ダイアログにおいて、オン/オフを検知するルールにオフであれば「条件を満たす場合は停止」するように設定するところです。