Wordを既定の設定のままお使いの方も多いと思いますが、もしお好みの設定があって Wordを開くたびにその設定をいちいち変更するのは面倒です。
例えばフォントや配色など Wordの設定を変更し、それを既定値として設定すれば、起動してすぐにお好みの設定の上で文書作成ができます。

ところが、いろいろ試しに設定を変更しているうちに、どこをどう変更したのか分からなくなり、やはり初期状態の設定に戻したいということも起きます。
あるいは、Wordの動作がおかしくなったときに、これまでのカスタマイズが原因かもしれないというときなど、元の設定に戻してみたいということもあります。

というわけで、Wordの設定をリセットする方法をご紹介します。

最初の方法は「Normal.dotm」というファイルを削除します。
Wordを閉じた状態で、以下のファイルを削除します:
  C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Roaming\Microsoft\Templates\Normal.dotm

もし、現在の設定も残しておきたければ、この「Normal.dotm」ファイルの名前を変更しておくか、Wordを起動して「Wordテンプレート(*.dotx)」形式で保存しておきます。
後者の方法で保存すれば、Wordを起動して [ファイル]-[新規作成]-[個人用]から当該テンプレートを選択して呼び出すことができます。

「Normal.dotm」ファイルには、Wordの設定に変更を加えた内容が保存されていますので、これがなければ初期状態の設定で起動し、新たに Normal.dotmファイルを作成します。

2番目の方法は、関連するレジストリを編集することですが、ここではご紹介しません。
レジストリの編集は慎重に行わなくてはなりません。
ご興味ある方は、ネット検索するといくつも見つかると思います。

3番目の方法は、以下の「STARTUP」フォルダーに含まれるファイルを削除します:
  C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Roaming\Microsoft\Word\STARTUP

Wordの起動時にこの「STARTUP」フォルダー内のテンプレートとアドインが自動的に読み込みまれます。
削除せずにまた戻したいというときは、ファイル名の後ろに例えば「.old」を付けて変更して Wordの動作を見る、その後に元の名前に戻すという方法でもよいです。

なお、リボンやクイックアクセスツールバーをリセットするなら、[ファイル]-[オプション]から「リボンのユーザー設定」または「クイックアクセスツールバー」を開き、それぞれの画面にある「リセット」をクリックします。
あるいは、以下管理のファイルを削除してもリセットされます:
  C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Local\Microsoft\Office\Word.officeUI