Word、PowerPointでは「デザイン」タブに、Excelでは「ページレイアウト」タブに「テーマ」というボタンがあります。(下図)2つ
(PowerPointでは「テーマ」グループの中にいくつものテーマが並んでいます。)


 

紛らわしいのですが、これら Officeアプリのタイトルバーなどの背景色とデザインのことではありません。
こちらのテーマは、[ファイル]-[オプション]-[全般]-[Microsoft Officeのユーザー設定]にある「Officeテーマ」で設定します。(下図)

 

さて、話を戻して「テーマ」とは何でしょう?
まとめて言うと、文書全体の書式、具体的には「配色」「フォント」「行間」「効果(線と塗りつぶしの効果)」などを、統一的に設定・管理できる機能のことです。

各アプリで新規作成すると、デフォルトでは「Office」という名前のテーマが適用されて文書が開きます。
この文書に、あるテーマを適用し保存すれば、後に改めて開いたときにもそのテーマで文書デザインされて表示されます。

Wordを例にお話すると、「テーマ」ボタンがある同じ「ドキュメントの書式設定」グループに「配色」「フォント」「効果」というボタンがあります。
まず、「配色」を開いてみます。(下図)

 

最上位に、デフォルトの「Office」配色があり、以下、様々なカラーセットが並んでいます。
このリストの一番下にある「色のカスタマイズ」をクリックすると、「テーマの新しい配色パターンを作成」ダイアログが現れます。(下図)

 

ここで設定できる「テーマの色」は 12項目で構成されますが、上記のカラーセットはそのうちの 8色を表示したものです。
同様に、文字の色や図形の塗りつぶしの色などで使うカラーパレットの一行目が「テーマの色」のうちの 10色です。(下図)

 

次に、隣にある「フォント」を開いてみます。(下図)

 

ここでも、たくさんのフォントセットが並びます。
最初から組み込まれているセットの一番上にはやはり「Office」と名付けられたフォントセットがあり、他のものにも 3行で表わされた名前が見えますね。
1行めは、そのフォントセットの名前ですが、2番め・3番めは何でしょう。
リストの一番下「フォントのカスタマイズ」をクリックすると、「新しいテーマのフォントパターンの作成」ダイアログが現れます。(下図)

 

これを見ると、「英数字用のフォント」と「日本語文字用のフォント」としてそれぞれ「見出しのフォント」と「本文のフォント」が設定できるようになっています。
つまり、1つのフォントセットは、これら 4つのフォントの組み合わせで出来ているわけです。
上記フォントセットの 2番め・3番めは「日本語文字用のフォント」の「見出しのフォント」と「本文のフォント」が表示されたものということです。

残る「効果」については、図形に対する線や塗りつぶし効果などをセットにしたものです。

上述しましたように、これらの「テーマ」は文書全体にわたる色やフォントなどを統一的に設定しますが、部分的に色やフォントを別のものにすることを妨げるものではありません。
でも、文書の中でさまざまな色やフォントを“自由に”使うと、文書として統一感から遠ざかっていきます。
基本的には、あるテーマで統一したほうがよいと思われます。

最後に、3つだけテーマを施した例をご覧ください。(下図)