「プログラミング言語」は、コンピュータにさせたい処理や手順を記述するための言語ですね。
コンピュータができて以来、数多くのプログラミング言語が生まれ、一説には 200種類以上にのぼると言われています。
たくさんありますが、実際に多くの人が使っているプログラミング言語はその 1割ほどでしょう。
というのは、プログラマー(プログラム言語を使用してプログラムを書く人)とコンピュータだけの関係だけでなく、プログラマーが他のプログラマーとその内容を共有するための共有言語でもありますので、多くの人が使っているプログラム言語に自然と集中することになります。
ちょうど「楽譜」のようでもあります。
作曲家や演奏家が、楽譜を通じて 1つの楽曲を共有することに似ています。

あるいは、外国語と同じようなものとも言えます。
だから「言語」なのです。
私達が外国の人に例えば英語で話しかけるとき、相手に理解してもらえるように単語や構文などを意識し、日本語を英語に変換(翻訳)して発しますね。
同じ内容でも、「今日は良い天気だ」「晴れている」など違う表現も使えるように、プログラムの表現もいろいろと変化させることができます。
ある数値を 2倍にする処理をしたいとき、「a×2」でも「a+a」でも「a÷0.5」でもよいわけです。

ところで、プログラミング言語には、向いている分野がそれぞれにあります。
したがって、プログラムを作ってみたい、これからプログラミング言語を学習してみたいとする方は、まずどんな分野のプログラムを作りたいのかをある程度明確にする必要があります。
例えば、Webページを作りたいなら「HTML」や「JavaScript」などを、iPhoneで動くアプリなら「Swift」を、流行りの AI(人工知能)や機械学習をさせたいなら「Python」を、といった具合です。
中には Excelのマクロ言語や VBA(Visual Basic for Applications)を覚えたい人もいるでしょうし、パソコン全般で使うアプリや組み込みソフトなどを作りたい方は「C」「C++」などを学習していくことになるでしょう。

以下に、代表的なプログラミング言語を上げてみました。

ホームページなど Web開発には、
HTML」(HyperText Markup Language)Webページを作るための言語です。
css」(Cascading Style Sheets)Webページの体裁や装飾を担う言語です。
JavaScript」Webページを見ている人がクリックしたりスクロールしたり入力したり操作したことに応答してページを作り直すための言語です。
Ruby」Webアプリ(だけではないですが)を作成する言語です。
PHP」Webサーバー側で動作するプログラムを作成するための言語です。

スマホのアプリを開発するには、
Swift」iPhoneや iPadで動作するアプリを開発するための言語です。
Java」Androidアプリ(だけではないですが)の開発ができる言語です。
Kotlin」同じく Androidアプリを開発するための言語です。

ゲームアプリを開発するには、
C」「C++」「C#」ゲームアプリの規模やターゲットとするプラットフォームなどにもよりますが、これらの言語を使って開発されます。
もちろん、これ以外の言語を使うこともあります。

AI・機械学習の分野では、
Python」初心者でも扱いやすく人気の高い言語です。
AI・機械学習に特化したものではなく、それぞれの分野に適したライブラリが提供されています。

いずれも、プログラミング言語で使われる制御文などは英語(英単語)が多く用いられています。
とは言え、中学英語で出てくる程度の単語なので、すぐに慣れると思います。
中には日本語で記述できるものもありますが、きわめて稀です。

最後に「低水準言語」「高水準言語」に触れておきます。
別名「低級言語」「高級言語」と呼ぶ方もいらっしゃいます。
コンピュータが理解し易い機械語に近いものが「低水準言語」で、人間の話す自然言語に近いものが「高水準言語」と呼ばれます。
「低水準言語」では、コンピュータが理解できるオン/オフに近い状態で指示を書きますので、実行速度は速いです。
でも、そのソースコードは長くなり、学習したり開発するのも大変です。
一方、「高水準言語」は、プログラムを書く人にとって理解しやすい言語で書けるので、学習したり開発するのが容易ですが、実行速度は「低水準言語」に比べれば遅くなります。