「マクロ」と聞くと Excelと思いがちですが、Wordにもマクロ機能があります。
文書を作成していて、同じ操作を繰り返ししているような場面があるなら、マクロを作って省力化してみませんか。

「マクロ」は、コンピュータに対する操作を自動化するもので、その操作の手順を記録して、適宜実行させる仕組みを指しますが、今回はそれを Word上の作成・編集操作について行うことを指します。

ただし、Wordのマクロでは、文字・数値あるいはカーソルや差し込み印刷に関する自動実行に限られ、例えば図形や画像に対する操作はできません。
また、この記事では、VBA(Visual Basic for Applications)を使う方法は触れません。

簡単な例ですが、早速やってみます。
一例として、ある段落のフォントサイズを 9ptにして、行間を 固定値(12pt)にしてみます。

[表示]タブ [マクロ]アイコンの「∨」を開き、[マクロの記録]をクリックします。(下図)

 

すると、「マクロの記録」ダイアログが現れます。(下図)

 

「マクロ名」は任意の名前を付けてよろしいですが、ここでは「狭い行間」としました。
「マクロを割り当てる対象」は、後で説明しますので、ここでは何も触れずにおきます。
「マクロの保存先」は上図のように「すべての文書(Normal.dotm)」あるいは「(文書名).docx (文書)」のいずれかを選択します。
前者を選択すると、この文書の他すべての Word文書内でこのマクロが利用できるようになります。
後者は、この文書でだけ利用できるようになります。
「説明」欄は任意のメモ/コメントなどをご自由に記入してください。(無くても結構です。)

「OK」ボタンをクリックっすると「マクロの記録」が開始されます。

まず、[ホーム]-[フォント]-[フォントサイズの縮小]ボタンを 2回押します。
初期設定で 10.5ptでしたので、このボタンを 2回押して 9ptにします。
続いて [段落]-[行と段落の間隔]ボタンをクリックし、「行間のオプション」を選択します。
「段落」ダイアログの「インデントと行間隔」タブの「間隔」項「行間」を「固定値」に、「間隔」を 12pt にして「OK」します。
これでフォントサイズと行間の変更が終わりました。

[表示]-[マクロ]を開くと、先ほど [マクロの記録]となっていたところが [記録終了]となっています。(下図)

 

これをクリックして、「マクロの記録」を完了します。

それでは動作を確認しましょう。
比較のため、2行の文章を入力しておきました。
1行を選択しておき、[表示]-[マクロ]-[マクロの表示]をクリックして、「マクロ」ダイアログを表示します。(下図)

 

記録された「狭い行間」を選択し、右側の「実行」をクリックします。
すると、選択した段落のフォントサイズと行間が変更されました。(下図)

 

さて、このマクロ「狭い行間」は、どのようなコードになっているのでしょう。
[表示]-[マクロ]-[マクロの表示]で「マクロ」ダイアログを開き、「狭い行間」を選択して「編集」をクリックします。
すると、下図のコードが表示されます。

 

コードの説明は省略しますが、先ほどの操作がコードとして羅列したものになっています。

今回はマクロの作成とそれを実行するところまでご紹介しました。
次回にその他のことを補います。