1つの Word文書の中にレイアウトの異なるページを含めることができます。

Word ページ設定」でご紹介しましたように、新規に Word文書を作成するなら最初に「ページ設定」をします。
例えば、A4版用紙を縦置きにし、横書きで書き、余白を“やや狭い”にするなどの設定をします。
ところが、あるページでは用紙を横置きにして横に長い表を入れたい、そしてまた次のページでは元のページ設定に戻したい‥‥というようなことが出てくる文書もあります。
あるいは、文書の一部を段組みにすることも出てきます。
(「段組み」については回を改めてご紹介する予定です。)

このように、文書中に異なるページレイアウトや書式設定を含めるとき、それぞれの書式設定を行う単位が「セクション」であって、セクションと次のセクションとの間を分けることを「セクション区切り」と言います。

「セクション区切り」は、[レイアウト]-[ページ設定]-[区切り]をクリックすると現れます。(下図)

 

[区切り]を開くと「ページ区切り」と「セクション区切り」が表示され、「セクション区切り」には 4つの選択肢があります。(下図)

 

さて、この機能を確認するため、2つの設定をします。
1つは、[ホーム]-[段落]-[編集記号の表示/非表示]をクリックして、編集記号を表示させます。
もうひとつは、Word画面の最下部「ステータスバー」をマウス右クリックして「セクション」を選択します。

新規に Word文書を作成し、適当なところに [ページ区切り]-[改ページ]を挿入します。
その場所に「改ページ」という表記がなされます。(下図)

 

次ページを選択してもステータスバーには「セクション: 1」のままです。
つまり、1ページめも 2ページめも同じセクションです。

それでは、元に戻して、同じ場所に [ページ区切り]-[次のページから開始]を挿入します。
今度は「セクション区切り(次のページから新しいセクション)」という表記がなされました。(下図)

 

そして、次ページを表示してみると、ステータスバーには「セクション: 2」と表示されています。
この「セクション: 2」では、「セクション: 1」のレイアウトや書式設定を変えることができ、例えば余白を替えたり、用紙を横置きにしたり自由にできます。

もうひとつ例を示します。
ある段落を選択します。
この場合は段落中にカーソルを置くのではなく、ドラッグなどして段落全体を選択します。
そして、[レイアウト]-[ページ設定]-[段組み]-[2段]を施してみます。(下図)

 

上図は、分かりやすくするため、その段落に黄色い背景色を設定しています。
この操作をすると、「セクション区切り(現在の位置から新しいセクション)」という表記がなされます。

その上の段落が「セクション: 1」であれば、段組みした段落が「セクション: 2」、その次の段落が「セクション: 3」となります。

なお、上の例も含めて、挿入した「セクション区切り」は、単にクリックして選択し [Delete]キーで削除できます。

今回は、文書の書式設定単位である「セクション」の説明だけに留めますが、このセクションと関係するページ番号やヘッダー/フッターについては、後の回でご紹介します。