下図のような住所録があったとき、このまま閲覧して使用することもありますが、時には“名前”順にしたり、“年齢”順に並び替えて表示したほうが捗る作業もありますね。

 

そのようなとき、Excelの基本操作である「並べ替え」操作を使いましょう。

例えば“名前”順に並び変えるには、A列(“名前”列)のいずれかのセルを選択しておき、メニューの [ホーム]タブ [編集]グループ [並べ替えとフィルター]-[昇順]をクリックします。(下図)

 

すると、A列のセルが“あいうえお”順に並び替えられ、同時に対応する B列以降のセルも同時に並び替えられます。(下図)

 

つまり、各行は 1組ずつのデータセットになっていることが多いので、単に A列だけが並び替えられたのではデータセットが崩れてしまいます。
そのため、この操作の既定動作は、A列だけでなく他の列も一緒に並べ替えられます。
もし、複数の列のセルを選択してこの並べ替えアイコンをクリックすると、下図の「並べ替えの前に」ダイアログが現れます。

 

上段の「選択範囲を拡張する」を選べば、各行のデータセットは崩れずに並び替えされ、下段の「現在選択されている範囲を並び替える」を選べば、選択した列のデータだけが並び替えられます。

さて、ひとつ前の図のように“名前”列が“あいうえお”順になりましたが、よく見ると5行めの「永田」さんが 6行めの「奥野」さんよりも上位になっています。
この住所録データにはフリガナを振っていませんので、それぞれの文字コード順で並べ替えられています。
もし、手入力で「ながた」と入力し漢字変換したセルであれば「永田」さんの行はもっと下位に位置します。

この住所録において、B列(“ふりがな”)のいずれかのセルを選択して並べ替えをすれば、もちろん“ふりがな”順に並べ替えられます。

ところで、先の「昇順」メニューの下にある「ユーザー設定の並べ替え」をクリックしてみると、より詳細な並べ替えの設定ができる「並べ替え」ダイアログが現れます。(下図)

 

「最優先されるキー」のところで「性別」を選択し、「+ レベルの追加」ボタンを押して「次に優先されるキー」のところで「年齢」を選択して「OK」としてみます。
すると、下図のように並び替えられました。

 

「性別」では「女」の文字コードが「男」より小さいので上位になり、さらに「年齢」が小さい順に並び替えられました。
このように複数の並び替え条件を、優先度をつけて設定できるので、より望んでいる並び替えが実現できます。

なお、上記の例では「昇順」つまり“アルファベット順”“あいうえお順”数字なら“小さい順”を使いましたが、目的によっては「降順」つまりそれらの逆順とすることもできます。

また、メニューの [データ]タブ [並べ替えとフィルター]グループにもアイコンが配置されています。
さらに、並べ替えたいセルを右クリックしてもメニューから「並べ替え」が選択できるようになっています。