Excelブックを開いて、データを入力したり、修正したり、削除したり‥‥とさまざまな操作をする上での基礎的な方法を身につけましょう。
ここで大事なのは、1つのことをするのに複数の方法があるということ。
その中であなたがやりやすい方法で操作していけばよろしいのですが、Excel操作に慣れてくるとやはり手早く効率的に操作できる方法へと移っていきます。
それならば、最初からその方法で覚えてしまったほうがよいかもしれません。

ただし、先回もお話ししたように、大事なのは徒にスピードを求めるのではなくミスをしないことです。
ミスをしなければ、結果として時短となります。

まず、セルにデータを入力してみましょう。
A1セルを選択して、半角数字で「1234」と入力してください。
最後に [Enter]キーを押せば、入力が確定され、その下の A2セルがアクティブになっています。(下図)

 

(オプション設定により右横のセル B1がアクティブになるようにもできますが、標準設定のまま説明します。)

それでは、改めて A1セルを選択して、そのまま「5678」と入力し [Enter]キーを押してください。
元々入力されていた「1234」は跡形もなく消え「5678」に置き換わりました。
Wordでは挿入モードが既定ですが、Excelでは上書きモードが既定です。
Excelを使い始めの頃によく慌てるシーンですね。
元の状態に戻したいときは、タイトルバーの左側のほうにある「元に戻す」アイコンをクリックして A1セルの値が「1234」になることを確認してください。(下図)

 

この「元に戻す」はよく使いますが、残念ながら Excel画面の左上にあり、マウスポインタを一番離れた場所まで移動させる操作になり、何度も使う上で不便です。
ここは、ショートカットキー[Ctrl]+[Z]を覚えましょう。
[Ctrl]キーを押しながら[Z]キーを押します。

次に、A1セル「1234」を「12345」に修正してみましょう。
A1セルを選択して、セル上でダブルクリックします。
マウスポインタがあったところにカーソルが入りますので、カーソル位置を数値の右端まで移動して「5」を入力します。(下図)

 

もちろん、確定するために [Enter]キーを押します。
図の右上に見える数式バー("fx"の右隣)にも「12345」と表示されていることを確認してください。
上記のようにダブルクリックして入力する他に、この数式バーに直接カーソルを入れて数値や文字を入力することもできます。
あるいは、ファンクションキー [F2]を押すと、カーソルが右端に入りますので、この方法でも構いません。

ところで、上述したように標準設定では、セルにデータを入力して [Enter]キーを押すとその下のセルがアクティブになります。
Excelだけでなく Wordなどの中で“表”を扱うアプリでは、アクティブにするセルを次に移すとき [Tab]キーを使います。
A1セルを選択しているときに [Tab]キーを押すと右隣の B1セルがアクティブになります。

多くのデータでは、横一列で 1つのデータセットを構成することが多いので、このような仕様になったものと考えられますが、元々タイプライターでデータを入力する時に [Tab]キーを使いながら横方向に入力したことの流れでこのようになったとも考えられます。

A1セルに「1」とタイプして [Tab]キーを打ち、B1に「2」とタイプして [Tab]キーを打ち、C1に「3」とタイプし、最後に [Enter]キーを押すと、次の行頭 A2セルがアクティブになったと思います。(下図)

 

このくらい小さな範囲での入力なら、その都度マウスで入力セルを選択してもよいのですが、表中にデータセットを入力するときの基本操作ですので覚えておきましょう。
つまり、アクティブセルを右に移すには [Tab]キーを使い、データセットの最後の項を入力し終えたら [Enter]キーを押し、次行の先頭がアクティブセルとします。

今回の最後にその応用をご紹介します。
もし、横4列×縦4行というように複数のデータセットを入力するなら、その入力セル範囲を選択しておきます。(例えば、A1~D4セルとしてみます。)
今回は 4×4 という小さい範囲なので、マウスをドラッグしてその範囲を選択すればよいです。
次に、数値、[Tab]、数値、[Tab] ‥‥というように順番に入力していきます。(下図)

 

D1セルに「4」と入力し [Tab]キーを押すと A2セルがアクティブになります。
そのまま「5」と入力し [Tab]キーを押していきます。
一番最後の D4セルに「16」と入力したら、最後に [Enter]キーを押して入力完了です。

ちなみに、右隣のセルを選択するときに [Tab]キーを押しましたが、左隣のセルを選択するなら [Shift]+[Tab]、つまり [Shift]キーを押しながら [Tab]キーを押します。