過去に「バッテリーの状態を知る」で iPhoneのバッテリーの“健康診断”についてご紹介しました。
その後 2年ほど経過して「バッテリー」の表示画面や設定画面が少しだけ変わってきたので、変化部分について補っておきます。

iPhoneを使っていくと徐々にバッテリーの持ちが悪くなった気がするとのご相談をたまに受けます。
外出時にバッテリーの残容量が少なくなって不安になる方は、モバイルバッテリーを携行する手もありますが、Apple Storeや専門業者に依頼して電池交換をしてもらうことも検討してみましょう。
でも、その前にご自身でチェックできることがあります。

(1) iOS (iPadOS)を最新のバージョンにアップデート

最新OSでは、システムやアプリでのバッテリー消費に関する修正が施されているということです。

(2) バッテリーの状態を知る

[設定]-[バッテリー]を開くと、下図のようにバッテリーの状態を知る事が出来ます。

 

下側に「24時間以内」と「過去10日」のタブで切替え表示できる「バッテリー残量」と「アクティビティ」が表示されています。
上図は「24時間以内」の場合で、いつ頃にどのくらい残量が減り、何時頃に電力を多く消費したかがグラフ化されています。
これを「過去10日」に切り替えると、下図のように過去10日間での使用状況とアクティビティがグラフ表示されています。

 

ちなみに、この図で火曜日にアクティビティが大きいのに、バッテリー使用状況が少ないのはモバイルバッテリーを使っていたためです。

また、上図の下側には「App毎のバッテリー使用状況」が表示されています。
これで見ると「接触通知」アプリがもっとも多く消費している結果となりました。
意図して使っていないのに、バックグラウンドで動作しているということでしょう。

最初の図で「バッテリーの状態」をタップすると、下図の画面に切り替わります。

 

「最大容量」は、新品時の容量を100%としたときの、現在の充電できる最大容量を示しています。
大雑把に言って、これが80%以下であれば電池交換をご検討ください。

「バッテリー充電の最適化」をオンにすると、日頃のバッテリーの充電パターンから最適な充電タイミングなどを設定してくれます。
例えば、朝7時頃にバッテリーで使い始めるのが習慣であるなら、その直前まで80%を超える充電を保留するといった具合です。

(3) バッテリー消費の要因をチェック

やはり画面の明るさが必要以上に明るくしているとバッテリー消費が多くなります。
[設定]-[アクセシビリティ]-[画面表示とテキストのサイズ]を開き、画面の一番下までスクロールして「明るさの自動調節」をチェックしましょう。
これがオンであると、屋外など明るい光の下で使用すると画面を明るくして、その分バッテリーを消費するようになります。
オフにするとユーザーがご自身で調整することになり面倒ですが、反面、調整を忘れて必要以上に明るいまま使用する可能性もあり、要注意です。

画面の明るさついでに「ダークモード」もご検討ください。
[設定]-[画面表示と明るさ]を開き、外観モードで「ライト」か「ダーク」かが選択できます。
LEDやOLEDディスプレイではこれを「ダーク」にするとバッテリー消費電力の削減に効果的です。
ただし、アプリによっては「ダーク」だと見づらいものもあり、お試しの上 選択してください。
なお、その下にある「自動」がオンになっていて、「オプション」で例えば「日の入までライト」が設定されていれば、日中は「ライト」、夜間は「ダーク」モードになりますので便利です。

最初の図で上方に「低電力モード」があり、これがオンになっていると文字通りバッテリー消費を抑えてくれます。
ただし、自動ダウンロード、iCloudバックアップ、メール受信、「Hey Siri」などの機能が一時的に無効になります。

それから「自動ロック」までの時間もチェックしましょう。
iPhoneを一定時間操作しないと画面が暗くなってロック画面に移行するまでの時間です。
[設定]-[画面の明るさ]-[自動ロック]を開き、これが「なし」になっていると、使っていないときでも画面表示が続き、バッテリーを消費することになります。

以上の他にも、アプリごとに「Appのバックグラウンド更新」をオフにするなどありますが、まずは上記の項目をチェックしてみてください。