iPhoneに限らずスマートフォンは文字通り“携帯”して持ち歩くことが多いので、出先で友人・知人に連絡を付けたいとき「連絡先」(住所録・電話帳)のデータがとても重要になります。

今回は「連絡先」のバックアップについて見てみます。
iPhoneのバックアップについては「iPhone/iPadのバックアップ」の回に

  1. iTunesを使う
  2. iCloudにバックアップ

としてご紹介しました。

iTunesによる方法は特に iPhone全体をバックアップするのに便利ですが、今回は「連絡先」データにフォーカスしますので、iCloudによる方法が便利です。

まず、iPhoneの[設定]を開き、最上部のプロフィールアイコンをタップ、[iCloud]を開いて「連絡先」がオンになっていることをご確認ください。
もし、オフになっていたら、オンにしてください。
オンにすると、連絡先を iCloudに結合させるため「結合」するか聞いてきますので「結合」ボタンを押してください。

これで、iPhoneの「連絡先」データが iCloud上に同期されます。
平たく言うと「連絡先」データが iCloud上にコピーされます。

このままの状態でも、万一 iPhoneが故障したとしても、修理から戻ってきたり、機種変更をしたりしたときでも、同じ Apple IDでサインインすればすぐに「連絡先」データが iPhoneにコピーされ利用できるようになります。

さて、もう一歩進めて、パソコンにバックアップしてみましょう。
パソコンの Webブラウザで「iCloud」にアクセスします。
Apple IDとパスワードを入力します。
サインインできると、下図のような画面が開きます。

 

このとき、セキュリティ保護のため二段階認証を求められることもあります。

上図のメイン画面で「連絡先」をクリックすると、iCloudに保存されている連絡先が一覧表示されます。(下図)

 

画面左下にある歯車アイコン「操作」メニューをクリックし、「すべてを選択」をクリックします。
これで、すべての連絡先データが選択されます。
改めて歯車アイコンをクリックし、「vCardを書き出す」を選択すると、既定では「iCloud vCards.vcf」というファイルが指定の場所に作成されます。
(このファイル名は必要に応じて変更できます。)

このファイルを Windowsパソコンで開くと、既定では「Outlook」アプリが開きます。
ただし、文字コード(UTF-8)の都合で文字化けしてしまいますので、ここでは「VisualStudioCode」というテキストエディタで表示させてみました。(下図)

(標準の「メモ帳」アプリでも開けます。)

ご覧のように、「BEGIN:VCARD」(図の1行目)から「END:VCARD」(図の16行目)までが一人の連絡先データになり、以降、単にそれらのデータが順番に連結しているデータとなっています。
今回はこの「vCard (.vcf)」の解説が目的ではないので、必要なら別の機会にご紹介しますが、要はこのように連絡先データをバックアップできるということです。

2番めの図のメニューにある「vCardを読み込む」を選択し、このバックアップした連絡先データを iCloudに読み込めば復元も容易にできます。

また、この vCard 連絡先データを、例えば Excelで扱える CSV形式に変換したり、編集後に vCard に戻すアプリもたくさんあります。
年賀状アプリに蓄積してある住所録なども、エクスポートして共通のフォーマットにして連結すれば大量のデータでもすぐにまとめることができます。