私の門下生にヌンチャクがうまい子が2人いる。
2人とも茶帯。
1人は幼稚園からずっと見てきているから、彼の考え方は手に取るようにわかる。
それに道場で一番気持ちいい返事をする子なので、よくここまで成長したなと、、、。
あんなに言う事を聞かない子だったのに、、、、<涙
もう1人は、言葉数が少ない恥ずかしがり屋。
私が彼に向かって何か言うといつもニヤッと笑うだけ、、、。
「この表情から察しろやっ!!」と毎回試されている感じ。
彼と私の距離感はとても微妙で実は私は気に入ってたりする。
お兄ちゃんを含めた親子で空手を始めたが、典型的な「カメ」タイプ。
知らない間にコツコツと稽古を重ね、
同時に始めたお兄ちゃんとお母さんから頭一つ抜き出て一番最初に茶帯になった。
お兄ちゃんは本来他流の茶帯だったところからの入門なので
本来一番早く昇級していくべきだが、
茶帯昇級は経験者である兄が最後になってしまった。
わからんものである。
その恥ずかし屋の彼だが、徐々にリーダーとしてみんなの前で準備体操や
見本としての型を打つ機会が多くなってきた。
言葉少な目の彼の指示にみんな行間を読むスキルが確実に上がってきている。
怪我の巧妙に近い効果、、、、。
この恥ずかしがり屋の彼、手先が器用なことは親から聞かされ知っている。
ならば、彼とのコミュケーションにこんなのはありかな?と思い
先ほど「ヌンチャク」を自作してみた。
ヌンチャクは日本の本部道場で習っていた頃はプラスチック製のもので練習していた。
安全面も考えてのことなので、これはこれでいいがでもやはり「偽物」感は否めない。
長い間使用していたが、やはり気持ち的にずっとしっくりとこないものがあった。
ミラノには木製とラバー製のものが売っているが、木製はやはり正直ミスをすると
かなり痛いので取り回しが慎重になってしまう。
ラバーは先ほどのプラスチック同様「偽物」感がプンプンするし、
何と言ってもラバーの弾力性が強く、手から跳ねてしまうのが最大のネック。
沖縄ではラタン(藤/トウ)のヌンチャクを使用している方が結構いると言うの
昔聞いた事がある。
そこでラタンを使用してヌンチャクを手作りし、それを見た先ほどの彼がどういう反応をするかだけを楽しみに製作して見た。
私の製作したものが駄作なら、彼は「ふっ」と鼻で笑い師範ダメだな、、、と
逆にいい出来なら、こわばった笑みを浮かべるのでは無いかと、、、、。
門下生は皆それぞれ個性を持っている。
だから自ずと彼らの接し方も全員違ってくる。
手探り、手探りの師範だが、これが私のやり方、、、、。