簡単フィニッシュ法って・・・・・
まあ、1つの作品を仕上げ終えると、必ずすることが僕には3つあります。
① お部屋の徹底掃除・・・作成中は部品をなくす危険性もあるし、なにより無駄だから(笑)→掃除するそばからクズ作り・・・・・
② 旧作のメンテナンス・・・ガンプラ道に4月から復帰したとはいえ、じぶんなりにこの4ヶ月には進歩したことが出てきます.作った当時にできなかったことを、今現在の技術で彼らにフィードバックして、最新のコレクションたちと遜色が無いレベルに保つようにします.
また、関節の不調や、塗装のハゲ直し等の不具合調整もします。
③資料の研究・・・古本屋で買ったHJ誌・電ホビ誌を読み返して、今後に生かせる技はないか、研究します。
で、今回は下の記事に注目しました。
これは、HJ誌2000年9月号の表紙です。まあ、ファーストのMG1.5が最新キットとして出ているところに時代を感じますが、一番下にある特集「ガンプラ仕上げ・自由自在」のところを、読んどりました.
で、気になったのはMAX氏による簡単フィニッシュ塗装法の詳細特集です.
8ページ分、簡単フィニッシュに割いてあります.(クリックするとある程度拡大します)
で、一通り読んでの感想なんですが、
「どこが簡単なんじゃ~!!」
です。
まあ、MAX氏の考えだと、MGやHGなどの色プラキットの成型色を生かして、TOPコートやスーパークリアを吹いてプラスチックの質感を消してからシャドーやウエザリングをエアブラシでほどこすっていうのが基本ラインみたいです.
簡単、っていう言葉をつけているのは、成型色を生かして塗装しないということからなので、それだけなら簡単です.
でも、ホントにこの方法のように全塗装しない方が簡単なんですかね~?
たとえば、つなぎ目消しって塗装なしでは接着剤のあとが残るケースって結構あるじゃないですか.そこを、スプレーかけて、仕上げるのと跡が消えるまでやすり掛けするのはどっちが楽だと思います?
ついでにいうと、MAX氏は、キット全体にヤスリがけするようにHJ誌の中で書いてますが、それもサフ吹いてヒケや傷だけ直すのと比べると手間の2乗のように思えて、どうかな~と感じます.
まあ、サフに関しては、かなりの有害物質を撒き散らすんで、それがポイントなのかもしれませんけどね。
また、簡単フィニッシュにこだわる方々は、よくゲート跡の白化で悩んでますが、塗装派は、塗装して終了。むしろ、デザインナイフで綺麗に切れて白化する方がありがたいです。
僕的には、成型色と同じ色で広くスプレーなどで塗装する方がより簡単だと思います。そのほうが、仕上がりが良かったりしますしね~。
また、事情でエアブラシをもてない方も多いのに、それが正しいような表現をするのもどうでしょうか。たとえば、ガンダムリアルタッチマーカーでやるほうが簡単じゃないですか.
それなのに、ガンダムリアルタッチマーカーの効果的な手法なんて、あまり簡単フィニッシュでは取り上げないですよね。
だから、簡単フィニッシュ法じゃなくて、成型色利用しあげとか、別な表現をする方があたりのような気がします.
だからといって、簡単フィニッシュ法を否定はしませんし、それも1つの方法と思ってます.でも、問題なのは、
その流儀だけで仕上げたがる偏った人が結構多いことなんです。プラモは自由につくっていいものですから、ある方法じゃなきゃダメっていうのは違うような気がします.
ようするに、自分が納得出来るよう美しくするために、1つのキットで複数の方法を駆使していいんじゃないですか?ある方法限定のコンペなんかは、プラモの方向性をねじ曲げているような気がしてなりません.
(余談)先日、バンダイのお客様相談室の担当者と話をしたとき、MGなどの設計図にある塗装色アドバイスをなくそうかどうか、社内で検討課題になっているということを聞きました。
それは、ガンプラの購入層のおよそ5割が色プラ故に、ただ組み立てるだけになっているということが一因だそうです.なんか、悲しくなりました。