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突然ですが、


『白色』


を思い浮かべてください。

 


………



ありがとうございます。



今あなたが思い浮かべた『白色』は
次のうちどちらですか??



セラミックの歯のような
抜けるような白?


それとも


少しクリームがかって
黄味の混じった白?





なんだか心理テストみたいになってしまいました。




何の話かというと。




3歳だった私は、
前者の抜けるような白色しか「白色」と認識出来なかったという話。


絶対に。
  



私の母はカラーコーディネートの資格を持っていて、物心つく前からよく私にカラーチャートを見せていたそうです。




カラーチャートとは
「色」の「表」、つまり色見本を配列した板状の物体のこと。


分厚〜〜〜い単語帳のような形をしていて
細か〜〜〜く色が分けられているのです。




母は「白」を何枚かめくりながら
私にこう言ったそう。





『これが真っ白で、これは白じゃなくて“オフホワイト”よ。』




なるほど、白に似てるけどこのクリームっぽいのは「オフホワイト」っていうんだ。

白じゃないんだ。


 幼き私の頭にインプットされたわけです。





そんな話をしたことを母も忘れた頃に、ある事件が起きます。



 

母が所用の間、少女ウニはお友達の家で遊ばせてもらっていました。


出先の母の電話に突然、お友達ママから電話が。




『ウニちゃんが泣き止まない。』


『白のことを白じゃないって言いながら泣き続けてる。』

  



ウニ母、大混乱。



  

よくよく話を聞くと



どうやら
子供達で色鉛筆を使って絵を描いていた際に
私が白色を使いたがったらしく。

お友達ママが“ホワイト”と“クリーム”の二種類の白色のうち“クリーム”を渡してくれたところ……





『……………これは白じゃない』



『オフホワイトぉぉぉぉぉー!!!(大泣き)』




となって止まなかったらしいです。






なんて頑固で繊細なんだろう!!

27歳の今はそう思います。



でも当時の私にとっては
母に教えてもらったほんの少しの色の違いが
大きな大きな色の違いだったのです。





15歳、メンタルクリニック初診時にこの話をしたところ



【広汎性発達障害】

今で言う

【自閉症スペクトラム障害】


の称号を頂いたのです。





自閉症スペクトラム障害】



特定のものごとやルールに強いこだわりを示し、好き嫌いが極端
自分の関心ややり方、ペースを維持することを最優先したいという志向が強くみられる
状況に合わせて柔軟に変更することができない

 (心の健康情報局より引用)




  あぁ、なんて如実。




幼少期より自閉症の頭角(?)を表した代表エピソードでした。



  



そして今。





27歳になった私が自閉症スペクトラム障害で困ることとは。






続く
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