still unfledged.

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世紀を超えた繋がりを、しっかりと受け止める。

Amebaでブログを始めよう!
7月からここではない何処かへと羽を伸ばすんだけど…


まだ書き溜めたものが少々あるので、順次綴っていくことだけ。


もう明日には7月。


同期なら分かると思うけど、ひとつのステップだよね。


これからの道程において、一定の意味をもつ日になるんだと思う。


では、明日以降にここに残されていく日記でまた。


赴任先が決まってから…


広島に来てから…


色んなことがありすぎた(笑)
このブログで自分以外の人に言及するのは最後にする。


赴任地が決まり…


広島で生活を始めた。


それと時期を同じくして…


ある人が交際を申し込んでくれた。


その人は以前にも同様の行動をとってくれた人で…


もう3年前だけど、こちらから「自分のことで一杯だから」とお断りした人である。


同じ人に2度も告白されたのは初めてで、とても困惑した。


なぜなら、元カノのように…


一度「無い」と思ったら、その気持ちを信じて相手から離れていくのが、自分も含め理想的なカタチだと思ってたからね。


その点、元カノは強くそしてある意味優しい人だったのだと思う。


思い出に縛られず、過去に縋ることもしない。


それとは裏腹に、私は今もたまに彼女のブログ(昔に書いていたもの)を見ては、自分に対して本気で向き合っていてくれたという思い出を懐かしんだりもしている。


とくにパリのことをね。


知ってる?


Grande Arche(新凱旋門)の展望フロア、今は安全上の点で封鎖だって。


何かうちらとことん運がいいよね(笑)


あのシャンゼリゼの光、パリの空をずっと覚えてくれていることこそ、俺にとっての最上の幸せだよ!


しかし今回長い時間を経て、また「新たな気持ち」として自分のところを訪れてくれたことで、何かが変わったのを感じた。


いや、むしろ変わっていたことに「気づいた」と表現した方が的を射ているはず。


言葉で表現するのは難しいけれど…


都合よく使ってきた「タイミング」という言葉の無意味さに気づいたっていうかな。


そういう彼女の気持ちを受けて、今まででは考えられないくらい“現実的”に…


「パートナー」というものについて考えを巡らせた。


新しく気づいた価値観や、ずっと漠然と思ってきたものを改めて強固なものにしたり。


その結果、今回の彼女への返答は必ずしもポジティブなものではないだろう。


それでも、長く話した結果、お互いが笑顔(きっと受話器の向こうではそうだったに違いない)で納得できたと思う。


前の自分(ちょうど元カノに相談めいたことをしたのを覚えてる)なら、きっと「タイミングが…」と言っていた。


でも、そうじゃない。


本当に心が求めている場所があるなら…


それに従って身体も弾むように動くんだ。


多くの旅人が通る道に、たった一粒落ちている石ころに過ぎず…


世界にたったひとつしかない輝きに満ちている瞬間は、きっと歩き出せば出会えるよ。


俺はここにいる。


何年かは広島が拠点。


でも、1年のたった数日は海の向こうにいるだろう。


安息の地を求めて…


その心が本気なら、証明してほしい。


偉そうだけど…


今や、自分が人間を測る指標は<勇気>でしかないんだ。


また別のところでブログやってるかもしれないけど、まだ渡り鳥が何してるか気にかけてくれるのなら…


また聞いてね!


こういうお話のときには、決まってこの2曲が頭に流れてた。


それは、イギリスにいた頃も日本に帰ってからも変わることが無かった。


初めて聴いたときから、その歌詞に惹かれてたけど…


今になってようやく分かる、この感じ。


The Corrs - What Can I Do




Frou Frou - Hear Me Out




どんなパートナーを求めているのか、それを自分に気づかせてくれた曲だった。


これも、きっと英国留学を経験しなかったら存在しなかった出会いのひとつだろう。


最後だし、思いのたけをそのまま記述してみた。


ずっとひとりの人を想い続けることができる、これこそがシンプルながら唯一の愛なんだと思う。


ケンカや行き違いがあっても、きっと結局は「帰ってくる」ところにいたいと思えること。


もう2ヵ月で、俺も26歳だ!
一度は行ってみたかった…


横浜は港北にある【IKEA】へ行ってきた。


その目的こそ、広島のこの部屋のためにデスクやソファなどなどを購入すること!


開店前から物凄い混雑だったけど…


順路通りに周り、欲しかったものをほぼ揃えることが出来た。


(数日後には配送される!)


そして何より…


家族とともに色々話しながらインテリアを楽しめたことが嬉しくてたまらなかった。


この25年間と、間もなく26年になる時間を共有してきただけあってか…


<生活>というもの、そして<寛ぎ>というものに対する考え方は同じなんだとつくづく感じた。


そしてレストランで念願の<スウェーデン・ミートボール>などを食べ、みんなで大満足。


結構あっさりしてるんだね、それでいてデザートの甘さとのギャップに惹かれた(笑)


また食べに行きたいところ。


ひと通り買い物を終え…


実家近くのアウトレットで服を買ったりして…


ずっとお留守番してくれてた姫を激写した。


もう真っ白(笑)


俺とちょうど10歳差、もう11歳だね。


眼が見えなくなった頃の不安げな表情や、怖がる仕草も見せなくなった。


もはや気品だね、すごく綺麗になってきた。


いや、やっぱり「可愛くてたまらない」という言葉のほうが素直かな(笑)


ひとりじゃ降りれないと分かっているのに…


2階に上がった俺を追いかけてきてくれる。


本当に大好き。


大好きでたまらない。


与えた愛情の分だけ、むしろそれ以上の優しさで迎えてくれる。


ふと、10年前に見た夢のことを思い出したりもした。


あの夢を思い出すと…


10年前の自分と何も変わらないなと思う。


アミに何かあったら…


全力で護ってあげる。


またすぐ会えるから、元気でね!


きっと、オーストラリアにいる弟も家族みんながそういう気持ちだろうと思う。


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最新鋭機ボーイング787を世界に先駆けて導入するANAが、今日その<B787>の製造経緯からスペック、さらには“お客さんとして”どういう快適性がプラスされたかなどの説明会を開いてくれた。


B767の後継機として誕生することから、その在来機との違いがとても興味深いところだった。


下降率はどれくらい?


180°ターンはできる?


ミニマムクリーンスピードは?


さらには当空港らしいCATⅢへの対応の可否など…


色々な質問に答えていただいた。


総じて言えることは…


「(細かい回答が出そろうまで)まだまだこれからだ」ということ。


パイロットの慣熟などもあるしね。


テストフライトの映像などを見せていただいて、とにかく印象的だったのが…


着陸態勢に入ったところでの、両翼のしなり(反り)具合。


気流を受けてビヨンビヨンとなりそうな勢い!


…若干怖いかも(笑)


ただ、はやくこの目で見てみたいと思うばかりだった。


ちなみに世界で先駆けて当機が就航するのは、我が広島空港をはじめ、岡山・伊丹・松山・山口宇部空港に限られる。


いずれは世界中を飛び回るとは分かっていても…


誰よりも早く自分の手でコントロールできると思うと、とても嬉しい気持ちでいっぱいになる。


記念に頂いた非売品のB787のプラモデルを眺めながら、今度の旅行先に想いを馳せたりしてしまう。


…どこ行こうかな?


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ずっと行きたいと思っていた尾道へ、車で行ってきた。


国道2号線をひたすら東へ…


約1時間半の旅。


とあるところで知り合ったパートナーとの初対面も…


「ずっと前からの友人のよう」に思えて仕方なかった。


とても落ち着いていて、それでいて夢中になるものを見つけると堰を切ったように、瀬戸内の温暖な気候に育まれた眩いような明るさで、私の心も照らしてくれるような人。


とても居心地のよいと思える女性だった。


そんな彼女と散策した平日の尾道は…


千光寺から見下ろすパノラマに、「手の届きそう」と思える絶妙の距離感。


だからこそ、全体をひとつの作品のように掌握することが楽しめる。


昔懐かしいような家屋、そしてどこにいても常に聴こえてくる山陽電車の音や、船が立ち並ぶ工場から響く金属音。


懐かしさのなかに印象深いのは…


子供たちのかん高い笑い声や、どこかゆったりとマイペースに暮らしを楽しむ老若男女。


暖かい大気に包まれ、外気と比べ比較的冷感を伴う場所を必死に探して歩き回る猫たち。


「人生の楽しみ方」を語り合えた、<チャイダー>を飲んだ【チャイサロンドラゴン】の広島弁が和めるお兄さん。


そして<串かつ>の名店【一口】で、人情味溢れるリズムで「一番美味しい(串かつの)食べ方」を教えてくれたお店の方々。


私も彼女も、とても楽しくそして美味しく…


尾道を楽しめました!


今回の最後にもう一度、千光寺公園へ。


どうしても見たかった尾道水道の夜景。


昼に見たパノラマとは打って変わって…


宝石を散りばめたような灯りの数々。


それが、この日訪れた場所の数々への思い出を甦らせるようだった。


船の居並ぶ水道沿いのオレンジの外灯は、港町の印象をより力強いものにする。


横浜生まれの自分にとっても、その辺りのアイデンティティは共通だ。


今となっては忘れられてしまった自分だけど…


ここからたった2つ先の駅のことを考えると、とても幸せな気分になれる。


自分にとって楽しかった瞬間の数々は永遠なのだと認識する。


この尾道旅をきっかけに、広島を中心とした瀬戸内を思いきり楽しもう!


そしてこの夏は海外に行く!!


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広島に赴任して、ようやく初めて劇場に映画を鑑賞しに行ったんだけど…


やっぱり思ったよ。


「映画が大好き」ってね。


18日からは今年でも期待度最上位を争う『127時間』も公開されるし、当然初日に行く。


そしてそして…


この土曜日には勤務終わりから直接飛行機で横浜に帰る。


ちょいと急な用事があるのと、あとは“ある事情”(笑)が出てきたからで…


極めて限定的2泊3日のみという帰濱となる。


色んな人に「帰ってきたら会おう」と言ってもらえているのに申し訳ないけれど…


今年の下半期中にはまた帰ることを約束するから、そのときには必ず!


ま、また最初の話に戻るけれど…


この帰濱でも、“やっぱり”劇場で映画を鑑賞する予定を立てた。


場所はお馴染みの(映画に関しては自分の庭と位置付けてる)銀座。


今回は2作品(は少なくとも)鑑賞することにする。


もし上映時間だけでもいいから一緒に居たいって人がいれば、是非ともお会いしようじゃないか(笑)


ちなみに、明日はずっと行ってみたかった尾道へ行ってくる。


官発令(一部にしか分からない!)したら、また別のブログに移ろうと考えているけれど…


それまで、幸いなことにとても楽しいことが続きそうだ。
久しぶりの映画鑑賞!


そしてこれを皮切りに劇場通いが続くことになる(笑)


今回はT・ジョイ東広島にて『ブラック・スワン』を鑑賞してきた。





久々に新作を鑑賞したことになるんだけれど…


傑作だったね。


『π』で究めた数字という名の無限回廊。


『レスラー』で描いた人間という終始あるものの運命。


ダーレン・アロノフスキー監督の極端な色が、ものの見事に表現された作品だった。


ニナ・セイヤーズ(ナタリー・ポートマン)が目指し、そして陥る欲望やプライドという人間的な生き方は…


“やはり”あそこへ落ち着いた。


美を追及する者と、それを体現しようとする者における明確な違いがあった。


カタチを変えた、俗に言う「綺麗ごと」の世界は混沌で…


白も黒も存在しない、しいて言えば何もかもが形の異なる歯車を無理やり当てはめているかのような、「ぎこちなさ」と共に感じる、相当な「嫌悪感」を伴っていた。


結果的に…


白鳥よりも黒鳥を演じていた彼女の方が、より大きな喝采と、より大きなライトに照らされていたように感じた。


娘が願い続けたその瞬間、呪いが解けるとき…


『白鳥の湖』のラストを拍手で迎える観衆と、ステージの上には消えゆく一対の翼がある。


物凄く大きな対比を超えると、そこには「あっけなさ」しか残っていなかった。


全編を通してナタリー・ポートマンの好演が目立つ、これはまさに主演女優賞ものと言って間違いないと思う。


ヴァンサン・カッセルやミラ・クニスの役どころは、こうの手の作品には御決まりの印象だっただけに…


ナタリーとベス・マッキンタイア役のウィノナ・ライダーが異彩だった。


なかなかショッキングなシーンが続いていたところでは、隣りの席の女性もずっと手で顔を覆っていた。


精神世界を映画にするためには脚本が大事だと考えていたけれど…


この作品に限っては、むしろ映像がそれを実感させた。


スワン・クイーンとブラック・スワン…


この好対照な2つの象徴を常に意識化に置くことで、あらゆるものの光と影が見えてくる。


ほんの数分間、たとえばバスタブに浸かりながら目を瞑ってみると…


きっと、身の周りで起きている出来事が、自分たちの内面から発出されていることに気づくはず。


それは紛れもない「自己の解放」なのかもしれないが…


あくまで誰かに諭されたことであるかもしれない。


そうなったときには、誰にも安息の翼を手に入れることはできない。


まやかしの先には、きっと深い深い出口のない迷路しか広がっていないように思える。


R-15指定であるのが悔やまれるほどの、分かりやすい作品だった。
先輩のひとりが、国連本部土産(とHERSHEY'Sを手に)ニューヨーク旅行から帰国した。


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彼は自分と同い年、私が進路に迷い日本を飛び出して、イギリスで針路を決めた頃からこの世界で働いている。


今では自分の訓練を担当してくれている一人でありながら…


同級生“らしい”、とても楽しい時間を共有できている貴重な人だ。


彼と話していると、早く自分も有資格者となり…


堂々と<仲間>になりたいと強く思う。


そんな話は置いておいて…


まずはレーティングをとる。


そして、来年ついに「再開」しようと思う。


充実感と、日々新たな発見と共に成長を味わえるこの世界を楽しみながら…


あの「止まった」時計を、もう一度進めようと。


海外には見たいもの、楽しみたいものが多すぎる。


あの頃に手に入れたものは、次々と自分のもとを離れていった。


だからこそ…


そうでないものは、それがどんなものであるかが分かる。


曲がったものと真っすぐなもの…


今なら後者を見つけることが出来る気がする。


きっと手に入れよう。


一人前のコントローラーとして世界中の国々を旅できるよう、今を頑張ろうと改めて決心した。


アメリカやカナダ、南米に東南アジア、それに中東に東ヨーロッパ…


そしてアイスランドをはじめとした北欧諸国。


行きたいところ、行かなきゃならないところが多すぎる。


楽しみは果てしないね。
「綺麗にお使いになられてたんですね」


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とても嬉しいひと言だった。


まだ自分がイギリスの大学生だった4年前に…


初めて“こだわって”購入した<BOTTEGA VENETA>の財布。


それ以来、SheffieldとYorkの学生証やコミュニティメンバーカード、ライブラリーの入館証など…


自分のすべてが詰まってきたと言ってもいいだろう、とても愛着のあるパートナーとなった。


こいつと一緒に色んなところを旅し…


色んな国の人と杯を交わし…


空港の魅力にとりつかれた。


今こうして航空機を見守り、パイロットと共に…


乗客の夢や幸せ、そして笑顔を運ぶ使命を負うことになる、その過程をずっと見続けてきてくれた。


中に入るカードや紙幣…


そして、そのカタチは折りたたみから長財布へと、ブラックからブルーへと色彩を変えた。


自分といつも一緒に、同じ大気を感じ続けてくれたって事実が誇らしくてたまらない。


そして、いつでも自分に安心感を与えてくれる…


今でも鮮明に思い出す留学の記憶と同様に、この財布もずっとそばに置いておく。


お疲れさま、これからもよろしく。
今日はお休み。


久々に晴れたし、散歩がしたくなった。


目的地は決まってた。


広島へ赴任が決まってから、調べ…


ずっと心に残っていたとあるカフェへ。


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今住んでる西条の隣駅、八本松にある【latte art cafe Crema】というところ。


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ここら一帯が<八本松ガーデンプレイス>という名称になっていて、とてもお洒落な外観の建物が並び、個性的なコンセプトのお店が集まっていた。


いつかは全制覇してみよう。


さてずっと訪れたかったカフェは、全日本バリスタチャンピオンシップで準優勝した経験をもつ竹崎さんという女性がオーナーバリスタを務めるお店。


とても洗練された雰囲気の外観に見とれつつ、店内へ…


すると、とても可愛らしい笑顔の彼女が迎えてくれた。


そして、今回が初めての来店客であることが分かると、丁寧にランチメニューの説明をしてくれた。


(常連さんはもちろんのこと、ひとりひとりのお客さんのことを、ずっと覚えているのだろうと察した)


ここまで自然な愛想を感じさせてくれる人に迎えられるのは、ある意味日本では“稀有であり”幸せである。


最近大好物の生パスタを食べていなく、飢えていたので…


<生パスタプレート>をお願いした。


セットのドリンクは…


もちろん、「デザインカプチーノ」を。


店内は木目が織り成す温もりと、心落ち着く色合いのベーシックなチェアやソファでまとめられ、スタッフの方を含めてどこか一体感を感じる雰囲気だった。


もうこの時点で安心感がすごい。


セットのスープをゆったりと啜っていると、プレートが運ばれた。


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今回はアサリとトマトクリームの生パスタ。


甘みの強いクリームとさっぱりしたアサリが、とても爽やかな後味となって口に残る。


何だか、まさにカフェのプロが考えたお食事といった印象を受ける。


サラダのドレッシングは、香味と酸味が共に強めで本当に自分好み。


個人的にハートが嬉しすぎる。


見ためにも、そして予想以上のボリュームにも大満足であった。


そして食後にカプチーノを淹れてもらった。


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とても可愛らしいデザインで、見ただけでその技術力の高さを感じた。


ふっと息を吹きかけるだけでは崩れないスワンは、とてもふっくらと膨らむようにしなやかでキメの細かい泡で“創”られている。


口をつけると、スワンが今にも羽ばたくように翼を広げながら、エスプレッソの香ばしい匂いが広がった。


フォームミルクの有機的な甘さ…


苦味が少なめで、気品を感じさせるエスプレッソ…


なるほど。


これは、食後の一杯というよりも、デザートのようだと感じた。


本当に贅沢な“作品”だ。


店内は明るく、オーナーの人柄がそのまま表れたようなイメージなのだと思う。


帰るときの笑顔も印象的。


こんなに幸せな気分で扉を開け、そして青く澄んだ空にため息をついたのは久々かもしれない。


これから何度通うことになるだろうか…


「自分を持つこと」


「信念を貫くこと」


溢れるように聴こえてくるこんな言葉。


今日訪れたカフェほど、その意味を理解できるものはないと思う。


大きくても小さくても、それが困難でも容易でもいい…


ひたすらに夢を語り、目標として掲げていた人たちを多く知っている。


しかし彼らの誰もが壁を前に逃げ、情熱すら知らなくなってしまい、姿カタチのない恐怖におびえながら自分を守ることに必死になっている。


そんな自分を認めて欲しい…


気持ちは分かった、でもそんなに甘すぎる考えはないと痛感して欲しい。


人っていうのは、所詮結果でしか判断できない。


それは、努力の価値をふいにするのではなく…


努力をすれば必ず道は開けるし、そんな努力を見ている人たちは必ず存在しているということ。


“稀有であり”と思ったのは、彼女から感じる<彼女自身>を発見できたような気がしたからであり…


それは、まさに(現代の)日本的な「善人にも悪人にもなれない」人たちと明確な違いをもたらすものだから。


好きなラテアートで頂点を見つめ、そして生まれ育った地で“自分の”カフェを開いた彼女は本当に魅力のある人だ。


男である自分が嫉妬してしまう…


そんなこと、今までに経験したことが無かったから。