「今まで価値のあったものが 古びて用なしになる
世の中の流れから見れば 人間など芥子粒のようなもの」
歴史上の出来事に
後世の人間が 善悪を判じるのは
とても僭越な気がします
大事なのは
下層武士の彼らが 幕末最初の大きな波を 起こしたこと
そして 大きな波には 必ず反動が起きるということです
「安心してください 武市先生
ワシは もう武市先生を 裏切ったりしません」
そんな収二郎の声が 聞こえてきました
大切な誰かを安心させる、強靭な笑み
どんなに自分の信じる道を進んだとしても
自分のために傷ついた者の傷跡
それを目の当たりにした武市さんは
ただただ 泣いて詫びるしか ないのでしょうね
そして 容堂公にとっては 武市さんは 虫以下の存在
慕ってくる虫けらの
羽を毟ろうが 脚を捥ごうが
全ては 時代の波という 隠れ蓑の中で・・・