精神障害の当事者が精神医療に対して批判をすると、それはすべて症状の悪化とされ、正当な主張とはみなされません。
これは私自身が十数年の経験の中で、たどり着いた真理です。
私は精神障害者としての経験ではなく、精神科ソーシャルワーカーとしての経験もあります。
そうした国家資格を有していても、精神障害者であるというだけで、私の意見には説得力が無くなってしまいます。
「無視される存在」という言葉が常に脳裏をよぎります。
精神障害当事者が、精神医療について語っても何も意味がないのではないか。
むしろ症状の悪化とされた場合は、「強制入院」という恐怖と相対しなければなりません。そうした覚悟が必要になります。
強制入院という抑止力はかなり大きなものになります。
医療保護入院ならかなり気軽に行われます。同意者、家族になる場合が多いのですが、私がどうしても譲れない主張をすれば、「家族に連絡することになる」の一言で黙るしかありません。
閉鎖病棟への入院経験がある者にとっては、とても効果的な抑止力です。ちなみに入院中も私の行動はすべてカルテに「病気の症状として」書き込まれていました。私が理解できないと考えていたのか、私の目の前で開示していましたけれども・・・。
私がここで実名で書けないのは、そうした圧力があるからです。
きちごうて なおすことさえ できなくて ことわりとくも あわれとされむ