ビーズFriend vol.62 2019年春号に作品を掲載していただきました

テーマをいただいての作品制作はビーズFriendの編集の皆様の企画された「この号で提案したいもの」の意図を感じることがデザイナーの私のお仕事。制作上の条件や依頼されたアイテムを自分にインプット。

そして作品制作。
ここからはどちらかというとアーティストの私のお仕事。
作家である私のイメージする春の花が求められているからね。(ありがたいことです)

「春」と言うキーワードから。
春というとポカポカ明るい日差しの中、色とりどりの花が咲き乱れる。ピンクや黄色、白...etc

私はその前の春の兆しを知っている。
夜外に出ると草の香りがし出すこと。身を固くして冬を乗り越えた木々が大切に守っていた芽を外に出し始める頃だから。

春の山はさまざまな木の芽で色とりどりに見え美しい。少し黄色い芽、薄くピンクがかったもの、柔らかい緑など、赤ちゃんを見て可愛いと思う感覚に似ている。それぞれの生まれたての芽の色は本当に綺麗で可愛い。花をつける木もあり長閑なひととき。
しかし、その時期は本当に一瞬。小さい葉っぱは競うように大きく濃い緑に成長し、もう森のどこにどの木があるのかは分からなくなる。
少しでも多くの日の光を集めようと勢いが凄い。
大人になったらもうあまり感じなくなったけど、子供の頃はその競争の様子に少し怖さを感じていた。

で、今回の作品は私の大好きな赤ちゃんの芽が主役。
ぷっくりハートやコロコロした可愛い蕾 、蔓で連なる草など。中央の花は春の女神の象徴 そしてこれから咲く花の形のイメージが広がっていく

そんな作品です

タイトル「草萌ゆる」

5/8 〜5/13の日本橋三越にてキットを販売します