第2章~回想1~ | Georgeのゆーとぴあ1

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姉妹ストーリー『Members of Site』ほかは http://blog.livedoor.jp/undertaker2005/ です。

いつの頃からだろう、丈二という名前を西洋人風に「ジョージ」と呼ばれるようになったのは。
自分で記憶する限りでは、小学生の頃には友人からもそんな感じで呼ばれていた。
自分のことではないように感じたが、それ程違和感もなかった。
呼び名のいわれを知らない転校生などからは、
「お前ハーフなの?」と尋ねられることもあった。
呼び名が便利だと思えるようになったのは、
ブログやメルマガなどの登録に使うニックネームを考えるときだ。
迷わず「George」と記入した。
そのまま呼ばれても違和感がないし、
偽名を使っているという罪悪感のようなものもなかった。
俗に言う「出会い系サイト」に登録した際にも、この名前を使った。
出会い系の初体験は離婚して家族を失った2年後、30歳になったばかりの頃だった。
あれから10年、場数だけは踏んだが、満足のいく「成果」と呼べるものはあったのか?
自問しても答えらしい答えは出なかった。
「最初の目的が曖昧だったのが失敗だな」
独り言をベランダから夜の町に吐き出し、
手にしたバーボンのグラスを空けた。
「さて、新しい獲物でも物色するか」
窓際のデスク上に置いたノートパソコンを開き、愛用のサイトに接続した。
狙いは隣県の30代。
「既婚」または「離婚」を条件に検索する。
これまでの経験から、実際に会える可能性の高い選択だった。
出会い系サイトを利用する男の大半(というのは大げさだが)は、
最終的には肉体関係を持つことが目的のように見えた。
「その狙いが見え見えだから出会えないんじゃないのか?」
それが結論だった。
「肉体関係は結果的にあればあったでいいんだ。要は出会うこと」
これを信条にしてから、出会える確率が高くなったのは事実だった。
最初の頃、お誘いのメールが多数来るのに驚いた。
「こんなに男に飢えた女がいるのか?」
カルチャーショックに近い感覚を味わいながら、
生真面目に返信したり、数回のメールの遣り取りもした。
だが、その全てが空回りだった。
サイトに支払う金額も月ごとに増えていった。
女の方も当然、金を払っているんだと考えたのも甘かった。
5人の女とメル友(?)になった気でいたが、
会ったこともなければ、電話番号やメールアドレスの交換もできなかった。
約束まではするのだが、待ち合わせ場所に行くと、
キャンセルのメールがサイトを通じて届いたり、
何だかんだと用事や、準備物の調達で遅れたり、
笑える理由では「SM用の革の下着を探してる」というのも。
今にして思えば、よくまあ真面目に付き合ってたものだ。
検索画面に次の候補者が並んで表示された。