父親がどうやらビデオで何か録画しているようだったので、何を録っているのかと思って新聞を見てみると、NHKの「NHKプレマップ」だった。
妙なものを録るものだ。これは番組というよりは、NHKの番組紹介をするだけのものであり、見たいと思う人は当然いるだろうが、わざわざ録画するほどのものでもない。
たった5分の番組紹介やNHKのお知らせを、なぜ録画しているのだろうかと思ったところ、次の番組が「のんびりゆったり 路線バスの旅」だった。
どうやらこちらを録ろうとして、操作を誤ったらしい。
面白かったが、そのまま放置したのでは気の毒なので、「NHKプレマップ」終了後に録画ボタンを押しておいた。ギャフンっ!
F1の話を久々に少し書いてみようかと思う。
今年のF1は不細工な段差のついたノーズの話題が多い。これは、昨年までOKだったものが今年はダメになったので(大雑把すぎっ!)そうせざるを得なかったのだ。
もう少しだけ突っ込んでみると、去年までディフューザーと呼ばれる、クルマのリアに搭載されている空力パーツに向かって、エンジンの排気を吹きかける事によって、クルマの安定性を増す技術があったのだが、今年はそれを使用する事ができないようにルール(レギュレーションと呼ぶ)改正が行われたのだ。
F1ほどの速度で走り回るクルマになると、早く走っている時と遅く走っている時で、クルマの安定性は大きく変わってくる。
去年までは、遅い速度で走っていても、ディフューザーに排気を吹きかける事で安定させる手法で低速コーナーを回る時の安定性を高め、コーナーを脱出する速度を上げるように各チームが工夫していたのだ。
今年はそれが使用できないため、遅い速度でもクルマを安定させるために各チームが腐心し、わしなんぞでは想像もつかないような秀才達が頭を揃えて導き出した答えがあのダサい段差なのだ。
知っている人も多いと思うが、今のF1のフロントウィングには、ダウンフォースを発生させる効果を期待する事はできない。わしらが目を輝かせながらF1を見ていた少年時代のクルマとは全然違う代物なのだ。
なので、ウィングでかせぐ事のできないダウンフォースをその段差で補うというやり方が、今年のポピュラーな手法のようだ。
そうしなかったのは、わしが知る限りマクラーレンとHRTで、マクラーレンは以前から他とは違うコンセプトでマシンを作っていたため段差ノーズを採用する必要が無かった。HRTに関しては、有効な効果を得られる段差を作り出すための時間と技術とコストが足りなかったのではないだろうかと思う。
それはさておき、プレシーズンテストにおいて、パドックの話題と言えば、レッドブルのマシンのあの穴の事だろう。
彼らのクルマは、段差のある部分に穴が開いているのだ。これは他のチームにはない形だ。
デザイナーのエイドリアン・ニューイはインタビューで
「走行中にドライバーを冷やすためだよ」
などと言っていたが、そんな言葉を信じるものは当然誰もいやしない。
その理屈で言えば、ウェットコンディションでのレースの時はドライバーは水浸しになるばかりか、排水機構をそなえていない場合は最悪コクピットで溺死してしまう。
イギリス人はしばしば、うまく皮肉を込めたジョークを言ってわしを楽しませてくれるが、今回のジョークはさほど面白くなかった。
ジョークはいいとして、だったらあの穴は何だろう?
多くの人が様々な憶測を流していたが、わし会議(わしの頭の中で、複数人のわしが会議を行う)の結果、三つの可能性が上がってきたので、それを勝手に紹介しようと思う。
一つは、ノーズから取り込んだ空気をディフューザーに当てるものではないかという憶測である。
先に述べたとおり、F1マシンは速く走る事ができる半面、遅い速度で走ると著しく安定性に欠ける。近年のF1は最高速度を高めるよりも、低速コーナーをいかに安定して早く脱出するかがレースの勝負を左右するファクターとなっているので、コーナーワークを安定させるために、各チームのスタッフは考えられる全てのアイデアの中から、最も結果の良いと思われるものを使う。
これまた前述のとおり、去年まではその手法としてディフューザーに、エンジンからの排気を吹きかける方法で安定性を得ていたが、今年はそれを使えない。
だから彼らは、クルマの前方から取り込んだ空気を車体の中を通して後方へ流し、ディフューザーへ吹きかけるような仕組みを採用したのではないだろうか。
わしはレギュレーションの中身を全て完全に把握しているわけではないが、もしディフューザーへの排気を吹きかける事を規制する一文の中に「エンジンからの排気」というセンテンスがあった場合は、この手法は違反とはならないだろう。
二つめは、段差で稼ぐダウンフォースを調整するためなのではないかという事だ。
見た目にはノーズに穴が開いているだけのようにしか見えないが、実はその中身は想像以上に複雑な形状をしていて、速度によって穴に入る空気の量や流れ方を調整し、高速走行時にはダウンフォースを低くして速度を増し、低速域になるとダウンフォースを高くして安定性を高める。
それを実現するための方法はわしなんぞには想像もつかないが、当代最高の天才デザイナーと言われるニューイなら、そんな方法はいくらでも思いつくのではないだろうか。
あるいは、一つ目と二つ目のアイデアを組み合わせる方法さえも、彼にとっては上着を着替えるよりも簡単かもしれない。
もっとも、わしのこの二つの憶測も両方とも正しくないかもしれないが。
ちなみに、三つめはコーナー侵入時にあの穴から『ビックリドッキリメカ』が出てきて、コーナリング速度を落とさないようにクルマを支えてくれるというものだ。
・・・我ながらアホな事を考えるものだ。涙が出るぜ(つД‵)
以上、『RB8における、段差ノーズの穴に関する考察」でしたm(__)m

初心者の始めての一本からプロユースの逸品までっ!
妙なものを録るものだ。これは番組というよりは、NHKの番組紹介をするだけのものであり、見たいと思う人は当然いるだろうが、わざわざ録画するほどのものでもない。
たった5分の番組紹介やNHKのお知らせを、なぜ録画しているのだろうかと思ったところ、次の番組が「のんびりゆったり 路線バスの旅」だった。
どうやらこちらを録ろうとして、操作を誤ったらしい。
面白かったが、そのまま放置したのでは気の毒なので、「NHKプレマップ」終了後に録画ボタンを押しておいた。ギャフンっ!
F1の話を久々に少し書いてみようかと思う。
今年のF1は不細工な段差のついたノーズの話題が多い。これは、昨年までOKだったものが今年はダメになったので(大雑把すぎっ!)そうせざるを得なかったのだ。
もう少しだけ突っ込んでみると、去年までディフューザーと呼ばれる、クルマのリアに搭載されている空力パーツに向かって、エンジンの排気を吹きかける事によって、クルマの安定性を増す技術があったのだが、今年はそれを使用する事ができないようにルール(レギュレーションと呼ぶ)改正が行われたのだ。
F1ほどの速度で走り回るクルマになると、早く走っている時と遅く走っている時で、クルマの安定性は大きく変わってくる。
去年までは、遅い速度で走っていても、ディフューザーに排気を吹きかける事で安定させる手法で低速コーナーを回る時の安定性を高め、コーナーを脱出する速度を上げるように各チームが工夫していたのだ。
今年はそれが使用できないため、遅い速度でもクルマを安定させるために各チームが腐心し、わしなんぞでは想像もつかないような秀才達が頭を揃えて導き出した答えがあのダサい段差なのだ。
知っている人も多いと思うが、今のF1のフロントウィングには、ダウンフォースを発生させる効果を期待する事はできない。わしらが目を輝かせながらF1を見ていた少年時代のクルマとは全然違う代物なのだ。
なので、ウィングでかせぐ事のできないダウンフォースをその段差で補うというやり方が、今年のポピュラーな手法のようだ。
そうしなかったのは、わしが知る限りマクラーレンとHRTで、マクラーレンは以前から他とは違うコンセプトでマシンを作っていたため段差ノーズを採用する必要が無かった。HRTに関しては、有効な効果を得られる段差を作り出すための時間と技術とコストが足りなかったのではないだろうかと思う。
それはさておき、プレシーズンテストにおいて、パドックの話題と言えば、レッドブルのマシンのあの穴の事だろう。
彼らのクルマは、段差のある部分に穴が開いているのだ。これは他のチームにはない形だ。
デザイナーのエイドリアン・ニューイはインタビューで
「走行中にドライバーを冷やすためだよ」
などと言っていたが、そんな言葉を信じるものは当然誰もいやしない。
その理屈で言えば、ウェットコンディションでのレースの時はドライバーは水浸しになるばかりか、排水機構をそなえていない場合は最悪コクピットで溺死してしまう。
イギリス人はしばしば、うまく皮肉を込めたジョークを言ってわしを楽しませてくれるが、今回のジョークはさほど面白くなかった。
ジョークはいいとして、だったらあの穴は何だろう?
多くの人が様々な憶測を流していたが、わし会議(わしの頭の中で、複数人のわしが会議を行う)の結果、三つの可能性が上がってきたので、それを勝手に紹介しようと思う。
一つは、ノーズから取り込んだ空気をディフューザーに当てるものではないかという憶測である。
先に述べたとおり、F1マシンは速く走る事ができる半面、遅い速度で走ると著しく安定性に欠ける。近年のF1は最高速度を高めるよりも、低速コーナーをいかに安定して早く脱出するかがレースの勝負を左右するファクターとなっているので、コーナーワークを安定させるために、各チームのスタッフは考えられる全てのアイデアの中から、最も結果の良いと思われるものを使う。
これまた前述のとおり、去年まではその手法としてディフューザーに、エンジンからの排気を吹きかける方法で安定性を得ていたが、今年はそれを使えない。
だから彼らは、クルマの前方から取り込んだ空気を車体の中を通して後方へ流し、ディフューザーへ吹きかけるような仕組みを採用したのではないだろうか。
わしはレギュレーションの中身を全て完全に把握しているわけではないが、もしディフューザーへの排気を吹きかける事を規制する一文の中に「エンジンからの排気」というセンテンスがあった場合は、この手法は違反とはならないだろう。
二つめは、段差で稼ぐダウンフォースを調整するためなのではないかという事だ。
見た目にはノーズに穴が開いているだけのようにしか見えないが、実はその中身は想像以上に複雑な形状をしていて、速度によって穴に入る空気の量や流れ方を調整し、高速走行時にはダウンフォースを低くして速度を増し、低速域になるとダウンフォースを高くして安定性を高める。
それを実現するための方法はわしなんぞには想像もつかないが、当代最高の天才デザイナーと言われるニューイなら、そんな方法はいくらでも思いつくのではないだろうか。
あるいは、一つ目と二つ目のアイデアを組み合わせる方法さえも、彼にとっては上着を着替えるよりも簡単かもしれない。
もっとも、わしのこの二つの憶測も両方とも正しくないかもしれないが。
ちなみに、三つめはコーナー侵入時にあの穴から『ビックリドッキリメカ』が出てきて、コーナリング速度を落とさないようにクルマを支えてくれるというものだ。
・・・我ながらアホな事を考えるものだ。涙が出るぜ(つД‵)
以上、『RB8における、段差ノーズの穴に関する考察」でしたm(__)m

初心者の始めての一本からプロユースの逸品までっ!