前回の話をお読みになった諸兄諸姉方の中には『なんだかんだ言って、カワイイ女の子二人と同居なんだから良いではないか。』とお思いになられた方もおられる事と思う。
が、あえてわしは言いたい。あなた方はあの二人の事を知らなすぎるのだと。
まずは部屋割りの事から話をはじめるとしよう。
先日下見した通り、比較的広い平屋に離れもあり、そこそこ大きな車を一台置いて、さらに犬をつないでおける程度の広さの庭もあるのだから、予定が狂って三人で住むことになってもまず問題はない。
なぜここで犬の話が出たかというと、実は実家で飼っていた柴犬(オス・成犬)も、わしの転居にともなってついてくることになったのだ。
というのも、老齢に入った両親が若いオス犬の世話をするのは難しく、以前からエサやり以外の世話はわしがやっていた。
元々姪どもがついてくる予定は(わしの中では)なかったのでわしは気にしていなかったが、それにしてもやはりこの二人の事はまさに寝耳にウォーターだった。
わしの無意味に多い趣味の中で楽器の演奏というのがあるのだが、これらの楽器や機材がけっこうな数なのは前にお話ししたと思う。
当初は一人で暮らす予定だったので好きに置くつもりであったが、あの二人がついて来ることになったので、まずわしが寝室にと考えていた6畳ほどの部屋を恵美子に明け渡すことになった。
さらに、キッチン・・・・ごめんなさい。台所です(つД`)の横にある8畳ほどの部屋も沙織に明け渡すことになり、そこを居間にしようと考えていたわしの計画は当然ご破算である。
まあ、広い台所なのだからそこをそのまま居間に使えるし、それらを考えてもわしの居室はかなり広い。
元々8畳ある2つの部屋を、リフォームで真ん中の壁を取り払って続き部屋にし、16畳もの広さにしたのだ。
機材とその他の持ち物を置いてもそれなりの広さを確保できるのだから、それで良しとしようとわしは考えていた。
もっとも、片方は仏間だったので、居室兼仏間となってしまったのではあるが。
さらに、その部屋には縁側があって、諸兄諸姉方が想像するような古風な縁側ではないのだが、南側の庭に面している。
お犬様、これは三郎という名前なのだがやっこさんの居住エリアと、その先にあるわしの愛車(SA22C)を置いてある場所がこの縁側から良く見える。
瀬戸内海に沈む夕日をのぞむロケーションは最高だ。実にすばらしい居住環境である。
当初のわしの構想とは大きく違ってしまったが、望んでもなかなか手に入らないシチュエーションだ。
新たなる生活に乾杯だ。この時点ではわしはそう思っていたのだ。
が、この後わしの考えはどこまでも甘いと思い知らされた。
なんと、姪どもは自分たちの寝具をわしの部屋に持ち込むではないか。
こうしてわしは、元々の優雅な一人暮らしの予定が大きく狂って、さらになぜか夜になると『小』の字に並んで寝ることになったのだった。
なぜ『小』の字かといえば、わしが二人の間で寝る事になったからだ。
身長180cmを越えるわしが真ん中に入り、両側に148cmと152cmのちびっこ二人が並んでりゃ、そりゃ『川』の字ではなく『小』の字になるというものだ。
さらに、なぜ二人がわしの両側にいるかと言うと、こいつら寒い夜にはわしを湯たんぽにするつもりでいやがるのだ。
初夏に入ったとはいえ、どういうわけか夜は冷える日が続いているので、冷え性な姪たちには大変なのはわかるが、寒い夜に両サイドから冷たい足をひっつけられたのではたまらない。
わしの方が風邪をひいてしまうというものだ。
やれやれ。なんとも厄介なことである。
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が、あえてわしは言いたい。あなた方はあの二人の事を知らなすぎるのだと。
まずは部屋割りの事から話をはじめるとしよう。
先日下見した通り、比較的広い平屋に離れもあり、そこそこ大きな車を一台置いて、さらに犬をつないでおける程度の広さの庭もあるのだから、予定が狂って三人で住むことになってもまず問題はない。
なぜここで犬の話が出たかというと、実は実家で飼っていた柴犬(オス・成犬)も、わしの転居にともなってついてくることになったのだ。
というのも、老齢に入った両親が若いオス犬の世話をするのは難しく、以前からエサやり以外の世話はわしがやっていた。
元々姪どもがついてくる予定は(わしの中では)なかったのでわしは気にしていなかったが、それにしてもやはりこの二人の事はまさに寝耳にウォーターだった。
わしの無意味に多い趣味の中で楽器の演奏というのがあるのだが、これらの楽器や機材がけっこうな数なのは前にお話ししたと思う。
当初は一人で暮らす予定だったので好きに置くつもりであったが、あの二人がついて来ることになったので、まずわしが寝室にと考えていた6畳ほどの部屋を恵美子に明け渡すことになった。
さらに、キッチン・・・・ごめんなさい。台所です(つД`)の横にある8畳ほどの部屋も沙織に明け渡すことになり、そこを居間にしようと考えていたわしの計画は当然ご破算である。
まあ、広い台所なのだからそこをそのまま居間に使えるし、それらを考えてもわしの居室はかなり広い。
元々8畳ある2つの部屋を、リフォームで真ん中の壁を取り払って続き部屋にし、16畳もの広さにしたのだ。
機材とその他の持ち物を置いてもそれなりの広さを確保できるのだから、それで良しとしようとわしは考えていた。
もっとも、片方は仏間だったので、居室兼仏間となってしまったのではあるが。
さらに、その部屋には縁側があって、諸兄諸姉方が想像するような古風な縁側ではないのだが、南側の庭に面している。
お犬様、これは三郎という名前なのだがやっこさんの居住エリアと、その先にあるわしの愛車(SA22C)を置いてある場所がこの縁側から良く見える。
瀬戸内海に沈む夕日をのぞむロケーションは最高だ。実にすばらしい居住環境である。
当初のわしの構想とは大きく違ってしまったが、望んでもなかなか手に入らないシチュエーションだ。
新たなる生活に乾杯だ。この時点ではわしはそう思っていたのだ。
が、この後わしの考えはどこまでも甘いと思い知らされた。
なんと、姪どもは自分たちの寝具をわしの部屋に持ち込むではないか。
こうしてわしは、元々の優雅な一人暮らしの予定が大きく狂って、さらになぜか夜になると『小』の字に並んで寝ることになったのだった。
なぜ『小』の字かといえば、わしが二人の間で寝る事になったからだ。
身長180cmを越えるわしが真ん中に入り、両側に148cmと152cmのちびっこ二人が並んでりゃ、そりゃ『川』の字ではなく『小』の字になるというものだ。
さらに、なぜ二人がわしの両側にいるかと言うと、こいつら寒い夜にはわしを湯たんぽにするつもりでいやがるのだ。
初夏に入ったとはいえ、どういうわけか夜は冷える日が続いているので、冷え性な姪たちには大変なのはわかるが、寒い夜に両サイドから冷たい足をひっつけられたのではたまらない。
わしの方が風邪をひいてしまうというものだ。
やれやれ。なんとも厄介なことである。
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