前節はアウェー戦で大敗を喫した長野。
「負けられない戦い」と銘打たれた、首位長崎との大事なゲームを執念で乗り切った事は、選手にとってもサポーターにとっても大きい。
両チームの選手を見比べると明らかに長崎の選手の方が体格がよく、ガツガツとやりあうゲームになったら厄介だなと思っていたら、やはり相手のフィジカルに苦労する場面が見受けられた。
CBは川邊と、この日が復帰戦となった大島。
ハイボールを競る度に「頭と頭の距離が近いな」と毎回ヒヤヒヤしていたが、二人ともハイボールの競り合いで流血する事態に。
相手とぶつかり合った時の音がスタンドまで届くくらいの肉弾戦だ。
全体的に良くコントロール出来ていたゲームだった。
1列下がり目でキープにプレスに奮闘していた宇野沢が効いて、周りが生かされていた。
今までになかったフットボールに可能性を感じる。
だが、チャレンジ意識の低さや判断の遅れなど、全てが修正された訳ではなかった。
特に、序盤に裏に突破しあとは撃つだけだというシーンでPKを貰いに行ってチャンスをフイにした、FWあるまじき行為に唖然とした。
「何やってんだ!」
「撃てよ!」
「あれはどう転んでもPKは貰えないな」
中盤でチャンスを演出してきた向も、中途半端なパスを連発。精彩を欠いているように見えた。
そんな中、中盤の底で奮闘していた大橋と野澤の積極的な攻撃参加に得点の匂いを微かに感じた。
後半、佐藤がいつものように下げられてしまう。
「スタミナ切れなのでは?」との説もあったが、受け手へ思いやりのあるパスを蹴っていたのは佐藤だけだ。それだけにこの交代は残念。
そしてこの交代の後、チームがバタつき始める。
「交代後は必ずリズム悪くなるなあ」
「90分、佐藤で押すべきなんだろうけどねぇ」
この日最大のピンチはリズムの悪くなった時間帯にやってきた。
エリア内で倒してしまい、PKを献上。
「ぐあーまじかよ!」
「諏訪先生、たのんます!!!」
「諏訪大明神様、シャットアウトしてくれ!」
「外せー!!!」
長野ファンと長崎ファンが固唾を飲んで見守る中蹴られたペナルティキックは、鋭い弾道でゴールマウスの外を飛んで行った。
「よっしゃー!!!」
「外したー!!!」
「まじかよ!」
「よし!いける!」
終盤に長野が得たFK。たっぷりと時間を消費すればいいだけだ。
キッカー向が蹴るふりをして時間をつぶすと、壁に入っていた長崎の選手が業を煮やして飛びだした。
それを主審に注意され、相手選手にバックスタンドからもブーイングが飛ぶ。
プロレスのような微笑ましい光景だった。
そんな事をいっていられるのも、リードしているからこそだ。
最大のピンチを乗り切り、負傷しながらも、なんとか勝ちとった勝利は格別だ。
ホイッスルの後は喜びが爆発する。
「やった!」
「よーーーーーし!!!」
「勝った!!!」
「みんなよく戦った!」
スタジアムの長野ファンはみな笑顔で選手の頑張りを讃える。素晴らしい光景だった。
楽しいフットボールは、人の心を幸せにする。
その事を再確認したゲームだった。
本日のポイント
●珍しい、大橋のスペースへ走りこむ攻撃
●長崎のフィニッシュの粗さ
●流血しながらもミッションを完遂した大島&川邊
チケットの査定 「今日のチケットおいくら?」
査定士 taketo
・入場料 1000円
・雨降りで自転車で行けなかった -200円
・大島が今季初出場 +300円
・いまだにペナルティーエリアに持ち込んでもシュートを打たない選手がいた -200円
・1-0で守りきって泥臭く勝利! +600円
・首位との対戦でも1,800人!JFLのパルセイロを楽しんでいる人少ない -300円
・アフターミーティングで美味しい酒が飲めた +300円
今日の査定 1500円
査定士 大
・雨でも1800人のお客さん +200円
・大島の復帰 +200円
・向、宇野澤、藤田いまひとつ -300円
・佐藤悠大活躍 +300円
・ノザのゴール +500円
・なぞの交代 (佐藤→藤井) -200円
・ナイスPK!! +300円
・向FKで上手い時間稼ぎ(有光とやりあう)+100円
・守りきる +200円
・試合終了時の湧き上がるスタジアムの熱気に +300円
今日の査定 1500円
・入場料 1000円
・新布陣、まずまず及第点 +300円
・命懸けのディフェンス。CBの二人に乾杯! +500円
・昇悟!その気持ちだよ! +200円
・途中交代直後のバタつき加減はなぜ? -200円
・藤田!こんなもんじゃないだろ! -300円
・PKはシマのせいじゃない。頼むぜ中盤! -500円
・いろいろ言いましたが何だかんだで勝ち点3という事実! +1000円
今日の査定 2000円