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私の師匠は、治療が上手かった。
私も、見様見真似でやってみたが、上手くはいかない。
あるお婆さんの膝を先生がやるように、引き出しながら動かしていた。(この頃は、お年寄りの女性は、着物の方もかなりいた。この方も着物を普段着にされていた。)
加減がわからず、関節を外してしまった。焦った。
どのようにもロックしてしまって動かないし、痛がる。
先生に代わってもらって、いとも簡単にはめてしまった。何事も無かったように。
先生の技術は素晴らしかったが、どうにも真似できない。
先生は、よく家庭医学系の単行本を買ってきた。
そこに載っている治療を真似ていた。(◯◯式整体法なんかの紹介本である。中に挿絵で少し治療が図解で描かれている)
先生は器用に、自分の技術にしてしまう。
私も本を見て真似ると、時に良い結果が出る事がある。しかし、なぜ良くなったかは、わからないし、聞いても思った答えが返って来ない。
私も、治療を学びたいと思った。先生みたいに、なんでもこなして、結果が出せる程器用ではない。
そんな時、先生がまた、本を買ってきた。
その本の中に、オステオパシーと言う名前があった。
この時、初めてオステオパシーと言う言葉を知った。
やはり、図解で少しのテクニックが描かれていた。骨盤(腸骨)のカウンターストレインであった。(オステオパシーでは、最もポピュラーで、ズレた関節をズレた方へ誇張して待っていると言う治療法)
早速、腰の悪い患者さんに試してみた。
効果は的面であった‼︎
ギックリ腰で痛がっていた方が、何事も無かったかのように帰って行った。
これだ‼︎そう思った。