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決して手を挙げる事は無かったが、物を壊して恐怖を植え付けた。
よく壊したのはテレビ📺
やはりテレビも社長さんのお古で、古いが物は良く、画面の前にスライド扉が付いていて、扉を閉めると自動でテレビが消える仕組みだった。
母も妹もテレビを見ていると、動かない。
返事ばかりで動こうとしない。
動かないばかりか返事も無いので父は怒った。
これはやはり母に対するものだったのだろうか。
怒るとテレビのコンセントを抜いてしまった。
それならまだいいが、あまり度重なると今度はコンセントを切ってしまった。
これはショックだったが、度重なると母も慣れたもので、2週間くらいおとなしくしていて、母自らコンセントを修理してしまう。
いつの間にかテレビが観れる様になり、父も気にしていない。
父がコンセントを切って、母が修理するのが一連のパターンになる。
何度繰り返しただろうか、母も妹も父が怒こってもあまり気にしなくなっていた。(私はと言うと、既にすっかりトラウマになっていたので、父が機嫌悪くなると1人でハラハラしていた)
とうとう、父は工具箱からトンカチ🔨を出してきた。
鬼の形相で、ブラウン管を叩き始めたが、流石に危険を察したらしく、ブラウン管を叩くのをやめ、チャンネルとスイッチをメタメタに破壊した。
やはり、我が家にあった家電がゴミとして去って行くのはとても寂しい。
それからと言うもの、2、3年は家にテレビの無い時代がやってきた。
無いとは言っても、祖父、祖母が同居してたから祖父、祖母の居る二階には白黒テレビがあった。
1週間で唯一土曜日の8時からドリフを観るのは許された。(父がドリフが好きと言う勝手なルールだ)
それとは別に、優しい祖父がよく観ていたNHKでやってた「クイズ面白ゼミナール」は隠れてよく祖父と観ていた。
祖父は父とは違い、温厚で優しかった。
そんな祖父が大好きだった。