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高校に入って、部活は軽音に入ると決めていた。






しかし、軽音は無くフォークソング部だった。






みんなで歌って踊れる事をすれば、エレキギターも練習して良いという条件付きだった。







みんなで歌って踊れる事とは、代々フォークソング部で受け継がれている、シングアウトと言うものだった。






先輩の踊っているシングアウトは、たとえ今から30年前でも時代的古さを感じたが、学校で公然とエレキが弾けるのは魅力的であった。







新入生部活説明会では体育館で色んな部の説明があり、説明会終了後、一斉に勧誘が始まった。






入学したてで、殆どクラスメイトの顔も名前も分からなかったが、2人のクラスメイトが話しかけて来た。






「クラスでの自己紹介ではバンドをやっていたと言っていたけど、フォークソング部に行くなら一緒に行こうよ」






嬉しかった。







この2人は後のバンドメンバーになるシゲキとトシユキ。








フォークソング部の部室に行くと、先輩達の歓迎ライブがあり、迫力が凄まじかった。







早速、入部を決めようと振り向いたら、もう一人クラスメイトとあった。








彼とも後にバンドを組むシノブだった。








やはりみんな入部を決めたが、部活でやる事は、シングアウトの練習だけ。







バンドは週1回くらい時間をくれたが、殆どみんなで歌いながら踊るやつだ。







まぁ、だけど部員は女子の方が圧倒的に多いし、後悔は無かった。









ある日、部室に泥棒が入った。








いくつもの機材と、部員の楽器が盗まれた。







シゲキのベース(アリアプロⅡ)にトシユキのキーボード(CASIO)。






OBの先輩から借りていたエレキドラムの音源の機械。







みんなショックだった。








私のハートマンも無い⁈





いや、あった。







しかし、ギターケースのポケットに入れてあったエフェクターの会社のBOSS のステッカーが無い!






いや、私のハートマンギターよりステッカーを持って行くってどういう事?






被害に遭った仲間達を横目にホッとしたが、部室泥棒騒動は2回あった。







2回目で持って行かれてしまった。
(ちなみにシゲキは2本目のアリプロのベースも持って行かれた。)