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我が家は東京の外れにあり、江戸川を渡ると千葉県だった。




自転車で江戸川を渡ると直ぐに松戸。松戸には大きなヨーカドーがあって、その中に大きな楽器屋さんがあった。






アケちゃんとケンちゃんとで自転車でよく行った。







お目当は、ジョンレノンのリッケンバッカー 325のコピー。






当時は日本の会社からコピーモデルが結構出ていた。





私のお目当はグレコのリッケンバッカー モデル。





黒でピックアップが白。まさにジョンレノンのギターそのものだった。





値段は8万円






中学生の手の出る代物では無かった。





何度も通った。





何度通っても手に入るものでもない。







私は父にある提案をした。






期末テストの合計を800点以上取ったら買ってくれと提案した。(期末テストは9教科あったので平均約90点)





父親も不可能だと思ったのだろう、快諾した。






そして、期末テストでは9教科で744点(平均84点)






健闘はしたが、達しなかった。






まぁ、でも、頑張ったんだから買ってくれるだろうと思っていたら、「約束は約束だ。」と一言。








それ以来、大人になってからも色んなギターを買ったが、リッケンバッカー 325はコピーでも手にすることは無かった。









20年経って、現在ヤフオクで色んな物が買える。








ギターも7、8本持っているし、もうバンドもしてない。今の私にとってギターは一番必要の無い物だと思っていた。






しかし、ヤフオクでついギターを見ている。







それもリッケンバッカー 325。







今、ヤフオクで出ているのは30年くらい前のR
ickebaker325V59で10〜20万位。








厳密にはその後に出たRickenbaker325C58の方が再現がいい様だが、価格も倍近くする。







まぁ、今の私には必要ない。仕事で使う訳でもないし、私はオステオパスだ。必要ない。







けど、見ちゃう。









そこで、買ってみようかな?と思った。








いらない物に20万はかけたくない。








でも、全く欲しくないわけでは決して無い。








で、買ってみた!









そしたら面白いことが起こった。










憧れのリッケンバッカー 325を手にした途端に、ヤフオクでもAmazonでも、買いたいものが見つからなくなってしまった。(ギター以外の物も全て)










欲しい物が無くなってしまった。










今までの物欲が本当に欲しかった物への代用品に過ぎず、買っても心は満たされていなかった事に気が付いた。










このリッケンバッカー 325は、私にとって一番必要なものであった。







左は以前にもブログで書いたポールのバイオリンベースのコピーのグレコ。