朝から雨の我が家にお箏の音色が響きます。
雨の音を聴きながら琴の音を聴いているだけで、とても豊かな気持ちになります。
彼女の弾く音は一音一音に心がこもっています。
自然の音を琴の音に変え音で表現します。
そこがとても尊敬できる演奏者だと思っています。
邦楽に限らず現代曲はどうしてもテクニックに走りがちです。
ボーカルでも高い声さえ出れば上手いと言われる時代です。
でも本来は「歌詞の持つ世界を声という楽器で表現する」それがボーカルの醍醐味だと思います。突き詰めたら、もしかしたら歌詞も要らないのかもしれません。
彼女も昔は速弾きの現代曲を沢山演奏したそうです。
今はなるだけ音数を弾きたくない。
出来るなら弾きたくないと言うくらいです。
洋楽のギタリストやジャズのサックス奏者なども晩年は音の数がとても減ります。
「100の言葉で語るより1の言葉ですべてを表現したい」ということなのでしょう。
一音一音を大事にして消えゆく音を楽しむ、そんな時代はもう古いのでしょうか?
最近、他の方の琴の演奏を耳にすることが多くあります。
しかし後ろにドラムやベースがいてもおかしくなく、だったら琴じゃなくても良いのではないだろうか?等と思ってしまいます。
琴は桐で出来ています、多湿な日本の木材です。
音も洋楽のピッチよりも若干低く設定する方がよりよく響くようです。
そんな楽器を洋楽のチューニングに合わせて鳴らしても果たして良い音で鳴っているのでしょうか?
そんなサウンドエンジニアの目線で呟く雨音が効果音の琴の音。
お稽古が終わったらお箏を弾いて貰おうかな?なんて思っています。
雨音の中で聴きたい曲は『水の変態』です。
宮城道雄先生が14歳の頃に作曲した曲です。
水が、霧・霰・雲・露・雨・霜・雪と変わってゆく様を表現した曲です。
彼女が弾く『水の変態』が僕は好きです。
本来は高いお金を払わないと聴けませんが、出世払いでお願いします!
もう随分とお願い借金が増えています、みなさん僕に仕事をさせてくださいね。
よろしくおねがいいたします。

