Moon At Daytime

Moon At Daytime

自分の記憶を辿るBlogです。

このBlogに対して私は幾つかの目標がある。


1 過去を過去として認識する

2 現在の心の整理

3 これからの自分と向き合う

4 「ある人」への復讐


本当は人に知られたくない過去ばかりで

正直Blogという形での記録の残し方に躊躇はしたのですが

4番の目標の為にも、何より今の自分を変える為にも

あえてBlogという形を選びました。


ここで綴られる記憶の断片は全て「私修正」が入っているもので

事実とは多少異なる事があるかもしれない。

ただ、私にとってはこの記憶が「現実(事実)」である。


少しずつ少しずつ解き

ゆっくりゆっくり時間をかけ

いつか1本の糸に・・・

Amebaでブログを始めよう!

花枝は嘉彦を追うように、家族を連れて神戸に引越した。

嘉彦も自分を神戸まで追いかけて来てくれた花枝を愛おしく思い

二人は今まで以上に深い仲になっていくのでした。


聡は花枝と子供たちの為に慣れもしない新しい土地で職を探します。

「家族に生活に対する不安な気持ちを持たせてはいけない」

「この3人を守るのは自分なんだ」

自分で自分を奮立たせ、越した日から工事現場の仕事をはじめ

昼も夜も仕事に明け暮れる毎日を送っていました。


一方、花枝は大好きな嘉彦にいつでも逢える時間もあり

聡が稼ぐお金が田舎に居る頃とは段違いの収入になった事もあり

とても充実した生活を送ることが出来ました。


そしてその時は突然来たのです。

母の花枝は聡が仕事に出かけると、毎日のように派手な化粧に

派手な洋服で嘉彦に逢う為に出かけていました。

その間は長女「美津子」が弟の「克己」の子守をしていました。

ご飯の準備すらしない母親の代わりに、前の日の残りのご飯を

おにぎりにしたり気が向いた時に母から貰えるお小遣いでパンを買って

半分ずつして食べ、聡か花枝の帰りをおとなしく待っているのでした。


その日はお天気がよく、美津子は克己を連れて公園に行っていました。

美津子が克己をブランコに乗せていると

「みっちゃん!かぁくん♪ちょっとおいで~」

聞いた事も無い位の上機嫌な声で花枝は「おいでおいで」をしました。

子供達はいつもより少し早い母の帰りに喜び、走りよって行きました。

「みっちゃん、いつもかぁくんの面倒見てくれてありがとうね」

ご機嫌な花枝は走り寄って来る美津子にそういい、側に来た二人を

思いっきり抱きしめてあげました。

久しぶりの母の暖かさに美津子も克己もとても嬉しく思っていると

「二人とも、お腹空いているでしょ?そこのお店でご飯食べようか」

花枝は二人の手を取り、食堂に足を向けました。

外食なんて久しぶりだった子供達はとてもウキウキした気持ちで

お店に向かいました。


「お待たせしちゃってごめんね」

花枝はお店に入るなり奥に座る男性に声をかけました。

美津子と克己が不思議そうに見つめていると、花枝はにっこり笑って

「みっちゃん。かぁくん。お母さんのお友達の嘉彦さんだよ」



花枝と嘉彦。

そして美津子の運命の歯車までもが狂いだした瞬間でした。

花枝と嘉彦が知り合って数ヶ月が経ち、季節は春になりました。

相変わらず月に一度の情事に互いにのめり込んでいました。

春といえば入学や卒業など節目の季節。

嘉彦も例外ではなく、進学の為に神戸に引越す事になったのです。

「来月から・・・もう逢えないのかな・・・」

寂しそうに見つめる嘉彦に花枝は

「大丈夫。私たちは離れたりしないわ」

何かを決心したように、にっこり笑ってみせるのでした。


その日、島に帰った花枝は聡に話を持ちかけました。

「私・・・もう、こんな島の生活に耐えられない・・・。」

突然の話に驚く聡を無視し、花枝の話は続きます。

「こんな島に居たんじゃ、いつまで経っても貧乏なままじゃない!」

「良い服を着て、おいしい物を食べて、もっと楽しく暮らしたいの!」

花枝の言葉に聡が反しました。

「何故だ?月に一度だが本島にもいけているし

 裕福では無いが、穏やかにのんびり暮らせているじゃないか」

聡の言葉に花枝はヒステリックに言い返しました。

「のんびり?穏やか?そんなもの、貧乏人の言訳じゃない!

 私はもっと、派手に、楽しく暮らしたいの!都会で暮らしたいのよ!」

聡は不思議でなりませんでした。前々から都会に越したいと言うのは

聞いてはいたけれど、こんな急に言い出すなんて・・・。

「このままこの島で暮らすって言うなら、私、あなたと別れるから!」

花枝は冷たくそう言い放つと自分の部屋に戻り荷造りをはじめました。

「おい・・・そんな・・・急に言われても・・・お金とか家とかどうするんだ?」

「まだこの子達には母親が必要なんだ。冷静に考えてやってくれ・・・」

荷造りをする花枝の横で、おろおろしながら聡は説得します。

ですが花枝が聞く耳をもつわけがありません。

「都会に越すか、別れるか。どちらか選んで」


家族思いの聡が子供達から母親を奪う事など出来るわけが無く

聡に選択肢はありませんでした。

花枝の言う通りに職場を辞め身内に借金をし神戸に引越しました。


そう・・・全ては花枝が嘉彦の側に居る為に・・・。

男と女の欲の為に・・・。



花枝が運命の相手と出会ったのは結婚して3年目の冬でした。


買い物をしている花枝に声をかけてきたのは

嘉彦(よしひこ)という人物でした。

彼は花枝の3つ年下で鹿児島の南の島「種子島」出身。

島の中でも群を抜いて成績が良かった嘉彦は皆に応援され

鹿児島の中でも良い学校に推薦で通っていたのです。


島の人以外の人に声をかけられる事があまり無かった花枝は

とても嬉しく思いました。花枝は学校も通えなかった暮らしの中で

字を読む事すらままならなかったのですが

嘉彦は有数の学校に進学できるほどの頭脳の持ち主。

花枝にとって嘉彦と過す時間は今までに経験した事が無い位

楽しい時間でした。嘉彦も人妻と関係を持つ背徳感の中にある

花枝の色香に夢中になっていくのでした。


嘉彦と出会って数ヶ月が経ち、花枝はとてもイライラしていました。

自分の知らない世界の話を聞かせてくれたり

色々な楽しい場所に連れて行ってくれる嘉彦

それに比べて、朝から晩まで仕事仕事の聡

それだけ聡が仕事をしても、次から次に欲しい物が出来る花枝は

満足など出来ず、地味な島の生活・地味な聡と子供達との生活に

嫌気がさしてきたのでした。


派手で女好きの嘉彦

生真面目で家族想いの聡


花枝が決断するまでにそう時間はかかりませんでした。



この悪夢は1人の女の「欲」によって幕が開けられた。

その女の名は「花枝(はなえ)」

私がこの世で憎む相手の1人です。


花枝は日本でも最南端に程近い島

「沖永良部島(おきのえらぶじま)」で生まれ育ちました。

自然に囲まれたとても静かな島で、すくすくと成長し19歳で

同じ島出身の「聡(さとし)」と結婚をします。

20歳で女の子を、22歳で男の子を出産し4人家族となり

貧しいながらも穏やかな毎日を過していました。


聡は島でも有名な「好青年」で朝の早くから日が暮れるまで

真面目に働き花枝と子供達を養っていました。

一方、花枝は結婚前からとても派手好きでした。

流行の服や鞄、アクセサリー等を聡にねだる毎日。

島で働く聡にとって、流行の物を買うお金を作る事は

大変な事だったのですが、花枝の為に仕事を増やし

1人分の鹿児島までの往復の旅費と欲しがっている物を1つ

買うお金を副職をして稼ぎ、毎月1日だけ花枝は鹿児島に

買い物に行く事が出来ました。


愛する花枝と子供達の為に黙々と働く聡。

毎月の鹿児島行きがこの後の悲劇に繋がると

誰も予想する事は出来ませんでした。


そう・・・花枝は聡の愛によって向かえる鹿児島で

出会ってしまうのです。


その後の全ての運命を狂わせてしまう相手に。