朝日が無期懲役刑の仮釈放が少なくなり、終身刑化しているのは問題だとの記事を載せている。仮釈放なしの無期懲役を終身刑と呼ぶが、我が国には無期懲役でも仮釈放が認められている。但し、法の厳罰化から仮釈放が少なくなっているのが現実である。人権弁護士やリベラル政治家は、亡くなったり傷つけられた被害者の人権よりも加害者の人権を重視し、こうした朝日のような記事となる。
無期懲役と死刑の境目は殺害した人の数であることもある。しかし、凶悪犯であることには変わらない。裁判員制度導入時には、無期懲役では軽いが死刑では重いとの声があったと言う。それがまさに仮釈放なしの無期懲役である。裁判員制度で厳罰化しているのは、一般人の感覚としてあまりにも惨たらしい犯罪を目にしたからである。朝日や人権弁護士はあまりにも犯罪の現状を見ていないのではないか。
我が国では、犯罪も死刑求刑自体も減っているのはいいことだが、日本のメディアもこうしたネットでも犯罪の惨たらしい写真は載せないので、裁判員になるとトラウマになってしまう人もいると言う。無期懲役刑を科される犯罪者はそれ相応のことをしているのである。死刑と紙一重の者もいる筈である。すると死刑をなくせとなるが、裁判員になって犯罪の詳細をみれば、死刑をなくせないことが分かる筈だ。
◇朝日:無期受刑者、減る仮釈放 8年連続1桁 進む「終身刑化」
http://www.asahi.com/articles/DA3S11427027.html?ref=nmail_20141029mo&ref=pcviewpage
『無期懲役刑が「終身刑」につながる傾向が進んでいる。昨年1年間に仮釈放された無期懲役の受刑者は8人で、8年連続で1桁となった。1990年代はほぼ2桁で推移していた。8人の刑務所の平均在所期間は31年2カ月。10年前から約8年、20年前からは13年延びた。一方で、刑務所内で死亡した無期懲役の受刑者は昨年14人で、5年連続で2桁となった。』
刑務所内で死亡であれば、遺体が放置されることもなく弔われるが、彼らに殺された被害者は廃車に入れてプレスされたり、コンクリート詰めにされて海に沈められたり、チェーンソーでバラバラにされて燃やされたり、バラバラにした遺体をトイレに流したというのもあったり、なんとも不公平である。哀れなのは犯罪者ではなく被害者、その遺族である。
◇朝日:仮釈放、生きる理由だった 刑務所30年、元無期受刑者
http://www.asahi.com/articles/ASGBX5JHNGBXUTIL03L.html
『無期懲役の判決を受け、仮釈放されることなく、刑務所のなかで「最期」を迎える受刑者が増えている。社会で厳罰化の傾向が強まり、刑期が長期化しているためだ。ただ、「事実上の終身刑だ」と問題視する声もある。』
出た!朝日お得意の『問題視する声もある』と煽り立て、後は知らん顔!尚、無期の場合は、未決勾留通算の有無にかかわらず、刑の起算日から10年を経過していることが仮釈放の要件で、(1)悔悟の情が認められること。(2)更生の意欲が認められること。(3)再犯のおそれがないと認められること。(4)社会の感情が仮釈放を是認すると認められること」と規定している。(4)の社会感情が仮釈放を是認するかなると非常に厳しい。
以下は仮釈放とはならない要件である。
① 精神障害(精神に障害のある者、特に医療刑務所に収容されている受刑者は通常の服役生活を営めないので、仮釈放の要件を満たしません)
② 刑務所内での 規律違反の回数などが多く刑務所内での処遇階級が低い
③ 集団生活になじめないといった事情により工場に出られず、独居処遇中である
④ 老齢や病弱・痴呆といった事情により特別の処遇を受けているため、処遇階級が上がらなかったり、社会内での処遇が本人のために適当でない
⑤ 適切な身元引受人がいないため社会内での処遇がふさわしくない
⑥ 社会内での生活能力がない
⑦ 犯罪傾向の非改善が明らかであり 再犯のおそれが強いとみなされている(熊本刑務所・徳島刑務所といった、長期刑累犯者を収容している刑務所に多い)
上記は無期懲役情報館より引用↓
http://www.mukicyoueki.jp/q_a.html
最後に唸声の敬愛するT氏の「独言」をご紹介しよう。
『「年を取ると枯れて淡々と・・・」は大きなウソ。もともと悪い奴は年を取るほど悪くなる。善良な老人は、若い頃から善良だ。これはホントの話。』