昔ね、
どんな女優になりたいかと聞かれ、
菅野美穂さんがこんなことを
確か、インタビューで答えていた。
「自分は笑顔で笑っているのに
見ている人は泣けてくる、
そんな演技ができる女優になりたいですね。｣
当時、特に菅野美穂さんの大ファンだった私
、
まぁ、彼女が何を言ったとしても関心していたけど。w
でも、今でもずっと覚えているのが、この言葉。
その人の抱える刹那や、
その笑顔の裏にあるものまでを、
笑顔ひとつで表現する。
そのプロフェッショナルな表現者の言葉に、しびれたわ。
でね、なぜそれを今思い出したか。
このあいだ軽食屋さんに入ったんですよ、
ひとりで軽く食事を済ませるためにね
。
カウンターで注文するスタイルのその店で、
私は先に注文を済ませて席に座っていた。
そしたら、
ひとりのおばあちゃんが杖ついて、
入ってきて私の席の横に陣取るために、
私の後ろを荷物いっぱいぶら下げて通ったんですよ。
もうガサガサいーっぱいぶつかってね。w
もちろん｢失礼！｣の一言もなくってさ･･･。
内心ね、(んもうっ
！)って思ってた。w
杖ついて荷物もうんと多くて、それなら、
もっと入り口近くに座ればいいのになーって。w
でも、
途中から気が付いたんですよ、
おばあちゃん、ずーっと、
ニコニコニコニコしている
。
一旦席座ってから、
注文はカウンターって言われたみたいで、
またえっちらおっちら歩いてさ。
なんかその行動をずっと見ていたら、
なんだかお手伝いしたいくらい、
そのおばあちゃんに親近感が沸いてきてね。w
注文などが一通り終わったら、
席でまず出されたお茶を自分で注いで、
ちゃんとテーブル周りをきれいにして、
ちょこんと待っているんですよ。
ニコニコと、ひとりでしながら、前を向いて。
その愛らしさにね、
(んもうっ！)って思っていたことさえ
いとも簡単に忘れて、温かい気持ちに包まれた。w
もしかしたら、
今日という大きな一日を終えて、
それなりに楽しみにしてきた外食かもしれない。
そういえばきちんとお洒落してるようにも見える。
そんなニコニコ笑顔の背景を思うと、
なんだか感極まりそうになるという･･･。w
無事おばあちゃんの料理が運ばれてきて、
それはボリューム満点の定食みたいでね。
ウェイトレスさんの顔を振り返って、
｢わあ、こんな多いのー？｣って笑顔で驚いている、
そんなやり取りを少し遠目で見ていた。
おばあちゃんの佇まいというのは、
世界中どこも共通というか、
こじんまりしていて柔らかい感じ。
しかもその方は、
中国かもしかしたら国を出て
長い日本の方かもしれなかった。
だから自分の亡くなった祖母に、
少し被って見えたからかもしれない。
でもきっと理由はそれだけじゃなくって。
笑顔の奥にあるものが、
自然と滲み出るときそれは、
相手の心をそおっと包む。
愛、だよなぁ
。
だから、感極まって、泣きそうになる。
そんな風な笑顔を私もできるようになりたい。
そして、人の心を温めたり、励ましたり…
。
うん、いいなー。
そんな笑顔の人に、なりたい。
菅野美穂さんが言ってたのも、
もしかしてこんなことだったのだとしたら･･･、
当時20代前半にしてかなり早熟な方ですね。w
Happy Friday for all! Xx
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